〈インスタグラム〉 ショッピング機能でCV向上/手間・時間がかかりすぎると不満の声も

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流入が多かったエスペランサの投稿

流入が多かったエスペランサの投稿

 「インスタグラム(以下インスタ)」が6月5日にリリースしたショッピング機能に、EC事業者の耳目を集めている。同機能を用いると、「インスタ」からECサイトへの遷移を促すことができる。国内の「インスタ」アクティブユーザー数は2000万人以上いるとされており、「インスタ」から商品ページへの直接誘導がスムーズに行えれば、売り上げ増につながりやすいのではと期待されている。実際に、同機能の利用を開始した事業者からは、「『インスタ』経由でCVに至るケースが増えた」という声も聞かれた。一方で、「商品の登録ごとに利用申請が必要で、受理されるまでに1〜2週間かかる」「商品登録の手続きに手間が掛かりすぎる」といった不満の声も事業者からは挙がっている。

■サンダル写真で150人超流入

 ショッピング機能を使うと事業者は、投稿画像の中の服や小物といったアイテムに、商品名や価格を記載したタグを付けられるようになる。タグの付いた画像をユーザーがタップすると、外部のECサイトの商品ページに遷移する仕組みになっている。
 商品情報のタグ付けができるのは、「インスタ」のビジネスアカウントからの投稿のみ。アカウントのフォロワーに向けて、新商品発売やセールなどのタイミングで、タグ付きの商品画像を投稿し、商品ページへの誘導を図ることもできる。タグ付きの商品画像を投稿する際に、ハッシュタグを付けておけば、ハッシュタグ検索から流入した「インスタ」のユーザーの商品ページへの直接誘導を狙うこともできる。
 ショッピング機能の利用を開始した事業者は、効果についてどのように感じているのだろうか。靴のブランド「エスペランサ」を運営する神戸レザークロス(本社兵庫県)では、6月8日から同機能の利用を開始した。「サンダルの写真の投稿を行ったところ、227人が写真をタップし、ECサイトには154人が流入した」(広報)としている。「実際に『インスタ』の投稿からECサイトに流入したユーザーを見ると、新規顧客ではなく、ブランドのコアなファンがほとんどだった」(同)と言う。


■承認に2週間かかるケースも

(続きは、「日本ネット経済新聞」6月28日号で)

エディ・バウアー・ジャパンは「インスタ」のショッピング機能の提供が開始されるとすぐに利用申請。約2週間で審査が通ったという

エディ・バウアー・ジャパンは「インスタ」のショッピング機能の提供が開始されるとすぐに利用申請。約2週間で審査が通ったという

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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