千趣会/Jフロントと提携解消/67億円強で自己株式取得

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 千趣会は4月27日、筆頭株主であるJ・フロントリテイリング(JFR)との資本業務提携を解消すると発表した。業績の回復や新中期経営計画を実践するには、新たに優先株を割り当てたREVICパートナーズが運営する投資組合に割当先を一本化した方が適切と判断。JFRと合意した。5月1日付でJFRが持つ株式を含む自己株式1184万800株を買い付けた。取得価額は67億8477万8400円。
 千趣会とJFRは2015年4月、プライベートブランド(PB=自主企画)商品の開発やEC事業の強化などを目的に資本業務提携を発表。JFRは同年5月、千趣会の第三者割当による株式890万株を約75億円で取得したほか、千趣会の既存株主から株式を買い付けた。
 しかし提携後、千趣会の業績は悪化。PB商品の開発やEC事業の強化策も当初のもくろみ通りには進んでいなかった。
 千趣会は今年2月、REVICパートナーズが運営する地域中核企業活性化投資事業有限責任組合に優先株を発行し、新たなパートナーシップを構築して業績回復に取り組むと判断。JFRに意向を確認したところ優先株の発行で賛同を得た。
 千趣会、JFRとも資本業務提携は解消したが、「これまで両社で築き上げてきた良好な関係を今後も維持し、業務提携の個々の取り組みの継続も含めて検討していく所存」とコメントしている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ