イオン/3年後、EC売上1.2兆円/マーケットプレイスにも参入

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イオングループの強みを生かす(画像はイオンの公表資料)

イオングループの強みを生かす(画像はイオンの公表資料)

 イオンは12月12日、20年度(21年2月期)までにEC化率を12%まで引き上げ、EC売上高を1兆2000億円まで高める計画を発表した。20年度までにITやデジタル、物流分野へ5000億円投資し、デジタルシフトを加速。ECのマーケットプレイスにも参入する。アマゾンなどEC企業に対抗する。
 過去3年間に2000億円ほどデジタル分野に投資してきたが、今後3年間は2.5倍の5000億円を投資する。17年2月期のEC化率は0.7%だが、21年2月期には12%まで高める。イオンの強みである食品分野のECを強化。リアル店舗との連携を図り、鮮度の高い食品を顧客に届ける構想だ。
 マーケットプレイスを構築することで品ぞろえを拡充する。イオングループの店舗だけでなく、中小事業者から出店者を募る。出店者には売り場を提供するだけでなく、融資も提案する。
 リアル店舗のデジタル化にも注力する。人工知能を活用した発注や顧客分析、拡張現実や仮想現実を活用した商品提案にも取り組む。受け取り場所・方法の自由度を高め、物流センターのロボット化も図る。
 アマゾンが米国で高級スーパーを買収するなど、EC大手企業によるリアル進出が進んでいる。リアルの流通大手であるイオンも、デジタル化を加速することにより、ネットとリアルの双方で優位性を築きたい考えだ。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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