アスクルの17年6月―11月期(中間期)の連結業績は、売上高が前年同期比4.0%増の1716億9300万円だった。物流倉庫「アスクルロジパーク(ALP)首都圏」の火災の影響で一般消費者向けEC「LOHACO(ロハコ)」の業績が低迷したものの、主力の法人向け事業が堅調に推移した。
営業利益は同36.6%減の23億900万円、経常利益は同41.3%減の21億400万円だった。新設した物流センターが「ALP首都圏」並みの労働生産性に至っていないことから物流変動費が一時的に増加した。
純利益は同61.2%増の33億9300万円だった。「ALP首都圏」と「ALP福岡」の売却益を計上したため、前年同期から大幅増益となった。
BtoB事業の売上高は同4.2%増の1478億5400万円だった。新規顧客数の拡大や、商品数の拡充(現在400万点超)が売り上げの増加につながった。法人向け事業の売上高の3分の1を占めるプライベートブランド(PB)商品の点数を増やしており、来春には8600点超、中長期的に1万点に増やす考えだ。
BtoC事業の売上高(ロハコと子会社チャームの合計)は同0.7%増の209億1300万円だった。ロハコ単体では同13.9%減の178億円だった。火災により出荷量を制限し、販促を控えたことや、取扱商品数が減ったことが起因した。
今期(18年5月期)の通期連結予想業績は、売上高が前期比8.7%増の3650億円、営業利益が同57.1%減の38億円、経常利益が同60.5%減の35億円、純利益が同294.1%増の40億円を計画している。
アスクルは今期を物流倉庫火災から完全復活する基礎固めの年とし、物流インフラの再編成などに向けて積極的な投資を実施している。来期のV字回復を目指す計画だ。
アスクル中間期/ロハコ単体売上14%減/BtoB堅調で総売上は増収維持
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