日本トイザらス/オムニチャネル戦略が進化/シームレス化で在庫切れを解消

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む
店舗に在庫がない場合でも、注文ができる「ストアオーダーシステム」

店舗に在庫がない場合でも、注文ができる「ストアオーダーシステム」

 日本トイザらス(本社神奈川県、マーク・ゴダード社長)がオムニチャネル戦略を進化させている。昨年秋には、ユーザーがECサイト上で全店舗の在庫状況を確認できる機能を導入。今年6月からは、注文した商品をコンビニで受け取りができるようにもしている。店舗とECの融合を目指す「シームレス・リテーリング」を掲げて、在庫切れの解消を目指す。こうした施策により、転換率やサイトへのアクセス数が上昇を始めている。


■転換率が2年連続で上昇

 「この1~2年で社内のシームレス・リテーリングに対する理解が深まってきた」
 eコマース本部長の飯田健作氏は、現在の取り組みの状況についてこう話す。社内では、EC事業部と店舗運営本部との交流が「以前に比べて格段に増えてきた」(飯田氏)。定期的なミーティングが現場レベルで頻繁に開催されているという。こうした中、ECで販売する商品数が店舗と同等のレベルに高まっている。
 ECサイトへのアクセス数と転換率は2年連続で上昇中だという(数値非公表)。「『在庫を切らさない』という小売業の基本を2年半かけて磨き上げてきたことで、結果的にユーザーから支持された」(飯田氏)と話す。
 15年11月から、全国163店舗の在庫状況をユーザーがPCやスマホで確認できる「店舗在庫表示機能(Store Inventory Locator)」を本格的に導入している。ECと実店舗の連携が強まった。
 ECサイトの商品ページ内で都道府県と店舗名を選択し、「さがす」ボタンをクリックすると、対象店舗の在庫目安が表示される仕組み。在庫情報は毎日1回、朝時点の在庫状況が更新され、実店舗で購入したい場合の目安としても使用できる。
 店舗に在庫がない場合でも、店内で注文ができる「ストアオーダーシステム」の利用も前年を上回るペースで増えている。

(続きは、「日本ネット経済新聞」9月8日号で)

店舗でのベビーカー売り場の様子

店舗でのベビーカー売り場の様子

全国163店舗の在庫状況をPCやスマホで確認できる「店舗在庫表示機能」

全国163店舗の在庫状況をPCやスマホで確認できる「店舗在庫表示機能」

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ