楽天経済圏拡大へ/サービスのクロスユーザー増加/ポイント貯まりやすい施設続々と

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楽天の各サービスにおける15年12月期実績と20年までの計画

楽天は2月12日、20年までの中期経営計画「Vision2020」を発表し、「楽天経済圏の強化」を強調した。楽天グループが展開する70以上のサービスを利用するほど、「楽天スーパーポイント」が還元される仕組みを構築してサービスのクロスユーザーを増やしていく。その一環として1月から、「楽天市場」で開始したのが楽天カード、楽天モバイル、「楽天市場」のアプリなどの利用で常時ポイントが7倍になる施策だ。「楽天市場」などの国内EC流通総額を15年12月期の2兆7000億円から、20年に5兆2000億円に拡大していく。

 楽天は15年12月時点で、会員数が1億590万人に達し、会員登録後に1回以上ログインをしたことがある人数は7880万人となっている。
 中期経営計画の発表時、三木谷浩史社長は「ポイントに興味がない人もいる。低いポイントのときは興味が沸かないだろうが、十分な付与率になればポイントに興味のなかった人の行動様式も変わってくると思う」と話した。
 これまで短期的なキャンペーンを多く展開してきたが、1月18日からは「楽天市場」を軸に複数のサービスで長期的にユーザーを育成する新プログラム「スーパーポイントアップ(SPU)プログラム」を開始した。
 「SPU」では(1)楽天市場のアプリで購入したらプラス1倍(2)楽天カードで決済したらプラス3倍(3)楽天プレミアムカードを利用するとさらにプラス1倍(4)楽天モバイルに契約していればさらにプラス1倍119643という特典を付けた。これによりポイントは常時最大7倍になり、出店者の負担はないものとしている。
 「楽天市場」のサイトやアプリのトップページにバナーを貼り付けているほか、楽天会員向けのメルマガなどで訴求。アプリ経由や楽天カードを利用した決済数の変動などは現時点で非公表としているが、「開始以降、さまざまなユーザーから好評を得ている」(広報)としている。多くの既存ユーザーで転換率が向上しているようだ。
 「楽天スーパーポイント」が獲得できるサービスを複数利用しているクロスユーザーの割合は年々増加しており、15年12月時点で60・3%となった。「楽天グループのサービスを複数利用するとポイントがよりたまりやすい施策をさらに提供したい」(三木谷社長)とし、クロスユーザーの比率をさらに高めていく考えだ。

ANA提携でカードさらに普及へ
 楽天は2月16日、全日本空輸(ANA)のマイレージカード機能を付帯した「楽天ANAマイレージカード」も発行。加盟者は「楽天スーパーポイント」か、ANAのマイルのどちらを貯めるか選ぶことができ、決済金額が100円当たり「楽天スーパーポイント」を1ポイント、200円当たりANAのマイルを1マイル付与する。
 「楽天市場」の買い物では「SPU」が定める通り「楽天スーパーポイントコース」の付与率は4倍(100円で4ポイント)となり、「ANAマイルコース」は楽天のポイント3倍(100円で3ポイント)に加え、200円で1マイルが貯まる。
 15年12月時点のANAマイレージ会員数は2900万人。楽天カード(本社東京都)の穂坂雅之社長は「数百万枚規模の発行を目指して力を入れる」と話しており、カード会員による「楽天市場」の流通額拡大に期待している。


(続きは日本ネット経済新聞 2月25日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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