【大手ECモール】 「サクラレビュー」対策強化/ステマ規制開始でレビューも規制対象に(2023年10月19日号)

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む
LINEとの連携がさらなる不正対策につながる可能性も

LINEとの連携がさらなる不正対策につながる可能性も

 10月1日から、景品表示法(景表法)においてステルスマーケティング(ステマ)への規制が導入された。これに伴い、ECモールで多発している「サクラレビュー」も規制対象となった。大手ECモールは「サクラレビュー」対策の強化を打ち出している。ガイドラインを一部変更するモールもある。大手ECモールの「サクラレビュー」に対する規制強化の内容や出店者への影響について紹介する。

■不正な高評価が散見

 「サクラレビュー」とは、自社の取扱商品において、第三者に金銭や報酬などを支払い、良い内容を書いてもらったレビュー(口コミ)のことを指す。実際に購入していなくても、購入して使用し、良い商品であったかのようにコメントするケースもある。
 大手ECモールでは、消費者が購入者の評価やレビューの内容を見て、商品の購入を判断することは多い。実際に評価の高いレビューが多いと、モール内の検索結果において上位に表示されることもあるという。モールに出店している事業者の中では、いかに評価の高いレビューを集められるかが、売り上げを伸ばす鍵だと考えている。
 「アマゾン」では実際、ある商品において、英語でのコメントが多く、全て星5の高評価が付いていることもある。
 「アマゾン」に出店している企業からは、「専用の人を定期的に雇い、意図的に高評価のレビューを書かせているのだろう。そうでなければ外国語で書かれた全てが星5の評価は集まらないのではないか」という声も出ている。


■「サクラレビュー」も対象

 10月1日からステマが景表法の規制対象になったことにより、悪質な方法で書かれたレビューは罰せられるようになった。「サクラレビュー」自体がステマ規制の対象になったのだ。
 これに伴い、大手ECモールは「サクラレビュー」に対する取り締まりを強化している。LINEヤフーが運営する「ヤフーショッピング」では以前より、出店者が顧客に有利な評価を求める行為は「商品レビューの公平性や本来の機能を損なう恐れがある」としてガイドラインで禁止してきた。
 今回のステマ規制により、有利な評価だけではなく、「出店者の意向など、出店者が要求した全ての内容」を措置対象にするなど、規制を厳格化した。出店者にガイドラインの改定を8月に通知し、9月29日から適用している。
 「ヤフーショッピング」では、以前から悪質なレビューを監視しており、

(続きは、「日本ネット経済新聞」10月19日号で)

ヤフーショッピングは規定を改定

ヤフーショッピングは規定を改定

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ