【インテリアEC企業】 EC+リアルを積極化/「LOWYA」の初店舗は好発進(2023年6月22日号)

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Flavorが運営するオウンドメディア「Re:CENOmag」。この情報発信が採用にも寄与

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 インテリアEC企業が近年、リアルの売り場作りを積極化している。インテリアEC「LOWYA」の業界大手ベガコーポレーションは23年4月に直営店を開設、オープンと同時に多くの人が来店する好発進となった。インテリアEC各社は、ECを起点にSNSやオウンドメディアを強化し、企業のブランド力を高めながら、店舗のサービスも進化させている。ただ、店舗スタッフの獲得の競争は激化しており、上手な採用戦略を用いる企業もある。

■カフェ複合した店舗も

 リアルの展開とECの関わり合い方は各社で異なるようだ。
 インテリアEC「Re:CENO(リセノ)」を展開するFlavor(フレーバー、本社京都府、山本哲也社長)では、東京、京都、福岡に直営店を開設している。同社にとってECと店舗は「非常に密接な関係性にある」(山本社長)と話す。同社のユーザーは「体験してから購入したい」という人が多い。スタッフが登場するコンテンツにも「直接相談したい」との要望が多く寄せられているそうだ。
 ポイントシステムをECと店舗で連携し、店舗のシステムからも顧客の購買データが分かるようにしている。店舗スタッフはこのデータをもとに顧客に提案を行い、より良い購買体験を目指している。
 インテリアやDIY商材のECサイト「スタイルダート」を展開する友安製作所(本社大阪府、友安啓則社長)では、インテリア商品とカフェを複合させた店舗を複数展開している。
 店舗は実物を見てもらうだけではなく、「カフェと併用してもらうことで、ECに接点のない客層にも認知を広げることができる」(広報・松本明莉氏)とみている。ワークショップも開催しており、販売促進の場として活用している。
 カーテンとインテリアのECサイト「びっくりカーテン」を展開するソレイユ(本社大阪府、三橋幸美社長)では、東京と大阪に店舗を構える。「体験型サービス」を提供する場としても機能させている。
 アイテムの組み合わせをイメージするのが難しい場合でも、店舗にあるサンプルを使用して、簡単にシミュレーションできるスペースを複数設けているのが特徴だ。
 こうした「体験」が奏功して、店舗展開を始めて3年が経過した今でも、「土日は入店待ちの行列ができている状況だ」(三橋社長)。


■店舗以上の価値生む

 ベガコーポレーションは23年4月、LOWYA事業で初めてとなる直営店「LOWYA九大伊都店」をオープンさせた。

(続きは、「日本ネット経済新聞」6月22日号で)

ベガコーポレーションではファンコミュニティーサイト「608HOTEL」も開設

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記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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