<インテリアEC> リアル回帰の中、増収へ/相次ぐ値上げも利益確保(2023年3月16日号)

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 コロナ禍に伴う行動制限の解除が進む中、EC業界は、「リアル回帰」とどう向き合うのかが問われるようになっている。リアル回帰による影響を受けやすい分野の一つに、インテリアECがある。インテリアEC各社は、リアル回帰が進む中、成長に向けた動きを強めている。本紙がこのほど実施したインテリアEC事業者を対象にした調査では、23年度は増収になると回答した企業が目立った。相次いだ価格の値上げも、ある程度落ち着きをみせており、利益率も改善しつつある。

■増収回答が多数

 23年度の業績見通しについての調査には12社から回答を得た。このうち10社が「増収」と回答。2社が「分からない」とした。
 各社ともリアル回帰の影響を受けながらも、コロナ禍で増加したEC利用などがフックとなり、インテリア需要が引き続き高まるとみている。
 企業ごとに対応は異なるものの、テレワークを維持しながら、出社比率を高めようとする企業が多いようだ。今後も在宅での仕事の効率を上げるための、パーソナルスペースの改善は進んでいく可能性がある。そうした背景からデスクやチェアなど、仕事向けのインテリア商材が伸びるとの見方が強い。


■利益改善も進む

 原材料、物価、電気料金、物流費などの高騰は、インテリアEC企業にも大きな打撃を与えた。しかし、為替の変動が落ち着きを見せ始めたことで、収支改善が進んでいる。
 利益率についての調査では、前年に多かった減益見通しから、今回は「特に変わらない」と回答する企業が目立った。ただ、15~20%の減益を見込む企業もあり、企業ごとに状況は異なるようだ。
 販売価格の値上げに踏み切る動きも目立つ。各社は、電気料金や原材料の高騰による影響と説明している。


■実店舗はチャンス

 23年度におけるインテリア業界の動向について、各社にヒヤリングを行った。
 コクヨは、

(続きは、「日本ネット経済新聞」3月16日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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