〈LINE活用〉 サイト訪問数が3倍に/売上アップにも貢献(2022年6月2日・9日合併号)

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白瀧酒造のLINE公式アカウント

白瀧酒造のLINE公式アカウント

 EC市場では、LINE活用に注力するEC企業が増えている。カジュアルウェアを中心にECを展開するライトオンも、LINEの活用を強化している。公式LINEアカウントの「友だち」数が1495万人を超えているという。LINEから、商品の購入につながるケースも少なからずあるそうだ。酒類ECを展開する、老舗酒蔵の白瀧酒造ではLINEの抽選機能を利用した、プレゼントキャンペーンを実施している。LINEの配信後は、ECサイトの訪問数が普段の2~3倍に伸びるという。一部では完売する商品も出ているとしている。LINE活用が具体的な成果につながるEC企業が増えているようだ。

■月間9200万人が利用

 LINEは月間9200万人(3月末時点)が利用している。多くの人が毎日利用するツールだけに、うまく使えば、成果につなげやすいともいえる。
 ライトオンは、16年に公式LINEアカウントを開設して以来、LINEを用いたマーケティングに力を注いできたという。現在の「友だち」の数は1495万人超。LINEでの情報発信が、商品の購入につながるケースも多いそうだ。
 同社では、LINE運用が、「ECへの集客」につながっているという。
 「現在は、繁忙期や閑散期などの状況に応じて、LINEのセグメント配信を行っている」(オムニチャネル部ECチームリーダー・大野一郎氏)と話す。「配信でお客さまからの反応が特に良いのは、『デジタルチラシ』だ」(同社)と言う。
 「コラボ商品など『話題性のある商材の予約販売』もLINEでの情報発信に対する反応が良い」(同)としている。「LINE活用にはOMOの観点からも注力している。当社の強みである実店舗事業への送客にもつながっている」(同)と話す。


■EC送客成功、訪問数3倍に

 老舗企業がLINE活用でファンづくりに成功するケースも出てきている。安政2年(1855年)創業の白瀧酒造(本社新潟県)は、LINEを、顧客とのコミュニケーションツールとして位置づけ、公式LINEアカウントの運用に力を入れている。
 同社がLINEアカウントの運用を本格化したのは20年6月。22年5月末時点での「友だち」数は4万人以上となっている。「LINE運用は顧客接点を増やす目的でスタートした。現在では、ECサイトへの送客にもつながっている。LINEでの情報配信後は、ECの訪問数は普段の2~3倍となる」と話す。
 数量限定商品の販売スタートのメッセージを配信したケースでは、在庫が即完売になることもあるという。

(続きは、「日本ネット経済新聞」6月2日・9日合併号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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