【出版大手の通販事業】自社・外部媒体フル活用 新規客獲得で成果

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 雑誌や書籍の販売に苦戦する出版社が多い中、大手出版社の通販事業では顧客獲得に向けた独自の取り組みが活発化している。集英社では、運営するアパレルEC「FLAG SHOP(フラッグショップ)」で今月から、通販商品と雑誌・書籍を同時購入することで送料を無料とする取り組みを開始し、雑誌の販売数を伸ばしている。新潮社は百貨店の通販カタログなどに通販チラシを同梱する取り組みを強化し、新規顧客の獲得を進めている。


 集英社や世界文化社は昨年から、通販カタログを創刊・刷新し、顧客層の拡大を進めている。
 集英社が運営するフラッグショップは昨年4月、40~50代の女性を対象にした雑誌「エクラ」の休眠顧客を掘り起こす目的で、56歳以上の女性に向けた通販カタログ「LaVivant(ラヴィヴァン)」を発行。ただ、「中村江里子さんなど、起用しているモデルのファン層が若かったこともあり、想定していた56歳以上の方だけでなく、40代後半などフラッグショップの主要な顧客層に近い年齢の方の利用も進んでいる」(ブランド事業部ダイレクトマーケティング室)と言う。
 昨年末、フラッグショップに「ラヴィヴァン」の独立したショップを立ち上げ、1月1日に「エクラ」のDMと一緒にカタログを送付した。次号は4月に約2万部を発行する。「ラヴィヴァン」で年間1億円の売り上げを見込んでいる。

(続きは、「日本流通産業新聞」1月25日号で)

■掲載企業
・集英社
・新潮社

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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