東北経済産業局/ビゼントを3カ月の業務停止に/申込画面で定期の購入総額など表示せず (2021年12月2日号)

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 東北経済産業局は11月25日、HMBサプリ「鍛神(きたしん)」などを販売するBIZENTO(ビゼント、本社東京都、関口翔代表取締役)に対して、特定商取引法に基づき、3カ月間の一部業務停止命令を行った。BIZENTOは、広告や新規の定期購入の申込受付など一部の業務を停止した。東北経産局によると、ビゼントは、サプリの定期型ECにおいて、申込確認画面で複数回の購入総額などを明示していなかったとしている。
 東北経産局は同日、ビゼントの関口代表取締役に対しても、業務停止命令期間と同じ3カ月間の業務禁止命令を行った。
 東北経産局によると、ビゼントは、少なくとも20年7月29日から21年1月6日までの間、サプリの定期型通販「鍛神HMBCa2’000mg<キレキレコース定期便>」の、契約の最終申し込み確認画面で、2回目以降の商品の支払総額や支払時期、最低4回購入の”しばり”があることなどを明記していなかったとしている。
 顧客が定期購入コースを解約する場合は、ビゼントに対して、サプリの次回発送予定日の10日前までに連絡する必要があったが、こうした解約条件についても、最終申し込み確認画面で容易に認識できるように表示していなかったとしている。
 東北経産局では、「ビゼントの当該商品の最終申込確認画面には、初回購入分の”500円”の表記しかなかった。解約条件が複雑である点などを見ても、悪質性が高い事業者であるといえる」(消費経済課・成田早霧課長)と話している。「契約した消費者からは、『定期購入であると分からなかった』『解約したいが解約できなかった』などといった声が寄せられている。まさに、近年問題とされている、悪質な定期購入商法による『顧客の意に反して申し込みをさせる行為』に該当すると見ている」(同)と話している。
 ビゼントのECサイトでは、「現在、単品商品の販売と定期コースの新規受け付けにつきましては一時休止をしております。販売再開のめどにつきましては未定となっております」と表示している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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