サン宝石/民事再生法の適用を申請/コロナの影響で資金繰りが限界に(2021年9月2日号)

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 ファンシーグッズやアクセサリーの通販などを行うサン宝石(本社山梨県)は8月27日、甲府地裁に民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。負債総額は、約21億7000万円。コロナの影響により、急激な収益悪化により資金繰りが限界になったという。
 同社は、小中学生向けに、アクセサリーや雑貨、ファンシー文具などを販売していた。少女雑誌に広告を掲載する通信販売のほか、EC、店舗販売、催事などの事業を手掛けていた。
 13年9月期には売上高約42億万円を計上していたが、競合他社との競争激化で、徐々に売り上げが減少。19年9月期の売上高は約8億円となっていた。
 コロナの影響により売り上げはさらに減少、20年9月期の売上高は約4億9100万円となっていたという。
 急激な収益悪化で資金繰りが限界に達したため、民事再生法の適用を申請を行ったとしている。
 現在、スポンサーの候補先への打診や、募集を開始しているという。
 同社は「今後も変わらず営業を続ける」としている。一方で、「スポンサーの要望によっては、一部事業のみを切り離して譲渡する可能性もある」(同)と言う。
 現在のECチャネルは、自社サイトと楽天市場。9月1日にヤフーショッピング店の閉店を発表した。
 自社サイトについては、今回の発表を受けて、応援購入を希望する人からのアクセスが殺到し、一時つながりにくくなっていた。現在は復旧している。多数の注文が寄せられているため、発送遅延が発生しているという。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ