楽天/自社配送サービス終了/新会社へ順次移行、委託先とは協議(2021年5月20日号)

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「Rakuten EXPRESS」の配送車

「Rakuten EXPRESS」の配送車

 楽天グループ(楽天)はこのほど、自社配送サービス「Rakuten EXPRESS(楽天エクスプレス)」を終了することを明らかにした。日本郵便と設立する物流会社で順次、配送を行っていく。自社配送サービスの委託先とは協議を始めており、配送会社や荷物の状況などを勘案し、契約終了時期を決めていくという。
 「Rakuten EXPRESS」は、楽天グループで生活用品や日用品を取り扱う「Rakuten24」などの直販店舗、オンライン書店「楽天ブックス」、ファッション通販サイト「Rakuten Fashion(楽天ファッション)」、家電ECサイト「楽天ビック」、「楽天スーパーロジスティクス」で担う「楽天市場」の出店店舗の一部商品を対象に配送を行っている。16年からサービスを開始し、委託先を活用するなどして配送網を拡大。人口カバー率は63.5%になっていた。
 ただ、楽天は3月、日本郵政との資本業務提携を発表し、4月には日本郵便と物流事業を行う合弁会社を設立すると発表した。新会社で物流DXプラットフォームを構築すると説明。楽天単体での配送サービスの提供をやめていく事業方針の中で、「Rakuten EXPRESS」の終了を決めた。
 一部メディアが「5月末のサービス終了」「一方的に委託先の契約解除」と報じているが、「その事実はない」(広報)と言う。
 サービス終了時期については明らかにしていない。ただ、「『Rakuten EXPRESS』としてお預かりした荷物は最後まで責任を持ってお届けする。配送の完了をもって、サービスが終了となる」(同)と話す。
「Rakuten EXPRESS」で配送している商品は、日本郵便を含む他の大手キャリアが配送することになる。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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