JADMA、楽天、ヤフーなど/ 消契法見直しに反対意見 /「広告は勧誘」の概念拡大を懸念

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消費者契約法の見直しを検討している消費者契約法専門調査法

公益社団法人日本通信販売協会(JADMA)や楽天、ヤフーなどは6月5日、現在検討が進められている消費者契約法(消契法)の見直しについて、一部「反対」とする意見を消費者委員会などに提出した。JADMAなどが問題視しているのは「広告は勧誘に当たる」として議論されている「勧誘概念の拡大」を懸念しているためだ。インターネット通販やテレビショッピング、通販カタログなどが「勧誘」に該当するとなると、消費者の都合次第で契約を取り消せる事態になりかねない危険性をはらむ。消費者庁は「勧誘」の概念を拡大する理由として、通販における消費者トラブルの増加を挙げている。しかし、消費者トラブルに関するデータの精査は行われておらず、通販業界としては到底受け入れらない消契法の見直し内容となっている。
広告は「勧誘」に当たらい
 消契法4条1項は不当勧誘について規律している。事業者が消費者契約の締結を「勧誘」する際、不実告知(事実と異なることを告げる)や断定的判断(確実でないものが確実だと誤解させるような決めつけ方)の提供、不利益事実の不告知(メリットだけを強調してデメリットを言わない)によって契約した場合、消費者は契約を取り消すことができる。
 現在の消契法ではこの「勧誘」について、特定の者に向けた勧誘方法は「勧誘」に含まれるが、広告など不特定多数の消費者に働き掛け、個別の契約締結の意思形成に直接影響を与えないものは「勧誘」に該当しないとされている。
 消契法の改正を検討している消費者契約法専門調査会で4月、消費者庁は「不特定多数向けの広告等であっても、それを用いて特定の者に対して働き掛ける場合には、勧誘の一内容となると考えられる」という資料を提出した。
 資料によると、消契法の成立から約15年が経過し、社会変化の一つとしてインターネットが普及したため、情報発信・収集方法が多様化したと説明。不特定多数向けの働き掛けと思われるものでも、「消費者の意思形成に向けた働き掛けが強く、広告等によって意思形成をしたか否かを客観的に判断することが可能な場合が多く存在すると思われ、広告等に関するトラブルが多く生じている」としている。
 そして、ネットのショッピングサイトで契約を締結した場合、「当該サイトに記載された情報を踏まえて申し込むことが通常と思われるので、当該サイトは消費者の意思形成に直接的に働き掛けているものと言い得る」とし、テレビショッピングや通販カタログも同様との考え方を示した。

(続きは本紙 6月18日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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