〈台風19号〉 10拠点以上被災の企業も/農作物被害で今後高騰の可能性

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 10月12日に東海・関東に上陸し、日本各地に大きな被害をもたらした台風19号は、訪販企業各社の拠点にも影響を与えた。ダスキンやヤクルト本社といった大手訪販実施企業の拠点でも、浸水や、設備の破損といった被害が出ているようだ。食品宅配大手のヨシケイ開発では、食材を生産する農家の被災により、原料価格が高騰することを懸念しているという。
 ダスキンでは、クリーンサービス・ケアサービスなどの訪販グループの拠点で被害が発生した。東北地域の4拠点、関東地域の9拠点で、床上・床下浸水や、店舗の看板の破損などの被害があったという。
 ダスキン本部では、15日に現地対策本部を設置。現地のフランチャイズ加盟店や顧客の状況などを確認しているという。ダスキン本部から、現地対策本部に向けて、水やブルーシートといった支援物資を手配しているとしている。
 ポーラでは、東北や中部地域の一部のショップで、浸水などによる、店舗の破損被害が発生したという。被災したショップの近隣のショップなどで、顧客対応や、顧客の支援などを行っているとしている。
 ヤクルト本社では、河川氾濫の被害があった地域で、浸水が発生したセンターがあったという。通常の商品配達ができていない状況だという。被害にあったセンターの支援については、グループ会社を含めて検討しているとしている。
 ヨシケイ開発では、被害の大きかった福島、栃木、茨城、長野などの地域で、多くの顧客宅が被災し、商品の配送ができていないという。配送ルートの道路の被災が主な原因。配送ができず、キャンセルになってしまったケースも多いという。営業所が浸水してしまった地域もあるとしている。ヨシケイ開発の商品の原料を生産する農家も被災していることから、今後葉物野菜などの原料価格が高騰することも予想されるという。
 ヨシケイ開発では18日時点で、被災したフランチャイズ加盟店に水や食料の支援を行ったという。加盟店が、資金援助を必要とする場合、要請を受けてから個別に対応するとしている。
 本紙が取材できた3社以外にも、多くの訪販企業の拠点や営業所などが被災したようだ。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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