〈ケトジェンヌ〉 消費者の虚偽申告の可能性も/OEMメーカーは製品の安全性を強く主張

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ダイエットサプリメント「ケトジェンヌ」

 ダイエットサプリメント「ケトジェンヌ」について健康被害が急増しているとして、消費者庁が商品名の公表と注意喚起を行った件が、波紋を呼んでいる。現時点では、製品の製造工程や配合素材に、健康被害を生じるような、分かりやすい欠陥が見つかっていないからだ。主成分であるMCTオイル(中鎖脂肪酸)は、一般的な食品に配合されているメジャーな成分。MCTオイルが原因であるならば、ケトジェンヌだけに問題が生じるとは考えづらい。成分表示を見る限り、その他に配合されている素材にも一般的なものが多く、一見して、「危険な成分」が入っているようには見えない。しかも、製品を製造したOEM工場は、健康補助食品GMPの認証も得ている。健康食品の業界団体である(公財)日本健康・栄養食品協会は、原因究明を急ぐ構えだ。ただ、ここにきて、「健康被害相談急増の背景に、”勝手に定期購入問題”があるのでは」といぶかしむ声も、業界からは上がり始めている。

■89件の健康被害の相談

 「ケトジェンヌ」はMCTオイル(中鎖脂肪酸)を主成分としたサプリ。健食通販を展開するe.Cycle(イーサイクル)が、自社ECサイトや、ECモールで販売していた。
 消費者庁は9月6日、ケトジェンヌについて、消費者から下痢などの健康被害が4月の発売以来89件寄せられているとして、商品名を公表、使用について注意喚起を行った。消費者庁が健康食品の健康被害で特定の商品名を挙げて注意喚起するのは初めてだ。
 消費者庁によると、ケトジェンヌは19年4月の発売以降、国民生活センターが運営する事故情報データバンクに健康被害が登録され始め、7月から登録件数が急増したとしている。「4錠使用したところ翌日下痢になった」「軽い痛みがあり水のような便が出たため、使用を中止したところ、下痢が治った」といった相談だったという。
 健康被害の相談が増えた原因は、現在のところ不明だ。現時点ではあらゆる可能性があるといえるだろう。配合成分の一部に何らかの問題があった可能性も、有害成分が混入してしまった可能性もある。製造工程や保管状況などに何らかの問題が生じた可能性も否定はできない。
 イーサイクルはHP上で、「注意喚起を受けて本成分の分析を第三者機関に依頼したところ、原料メーカーでは安全性が確認され、製造工場はGMPの認定制度にも適合していることが確認された。過剰摂取ではないか」との見方を示している。


■「原料・工場は問題ない」

 一方で、健康被害の相談が急増した原因が、製品の製造工程や原料とは全く違うところにあるのでは、とみる声も、業界内にはある。
 本紙はこのほど、「ケトジェンヌ」のOEMメーカー(以下A社)を突き止め、取材することに成功した。

(続きは、「日本流通産業新聞」9月19日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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