〈訪販向け注目商品〉 日本エスコ/ディスポーザーの需要増/大手メーカーも標準化進める

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エマソン社製ディスポーザー

エマソン社製ディスポーザー

 ディスポーザー(生ごみ粉砕処理器)の需要が高まっている。2030年にはリフォームの市場規模が現状の2倍に当たる12兆円にまで拡大するという試算もあり、大手キッチンメーカーが商品にディスポーザーを標準装備するなど対応を進めているという。輸入品を販売する日本エスコ(本社東京都、志田扶社長、(電)03―3437―1015)は、リフォーム訪販企業などに向けて、世界シェア1位のエマソン社製のディスポーザーの提供やOEM製品製造を行っており、増加する需要に対応している。
 同社の扱うディスポーザーでは、高速回転するターンテーブルの遠心力で生ごみを壁面のハンマーに飛ばして粉砕する。三角コーナーの満杯の生ごみを30~60秒でスピード粉砕処理できるという。粉砕した生ごみはそのまま下水道に流すことができる。そのため、家庭で生ごみを捨てる必要がなくなるという。梅干しの種や鳥の骨などの堅い食べ物も粉砕可能だ。粉砕した生ごみを下水道に流すのは、札幌市や所沢市など、一部の自治体を除いて問題ないのだという。
 日本エスコの志田社長によると、90年代中盤に、首都圏の分譲マンションなど70万世帯以上でディスポーザーが採用されたという。ディスポーザーがある家庭環境で育った世代が住宅の購入やリフォームを行うようになっており、「このような背景から、地域に密着している工務店やリフォーム業者は、ディスポーザーを単品で勧めるよりも、システムパッケージとして提供するようになっている。単価の向上にもつながっている」(志田社長)と言う。
 高齢化が進む今後は、紙おむつの粉砕の需要が高まることも予想される。国土交通省は18年11月、高齢化対策などを目的に、粉砕した紙おむつを下水道に受け入れる実証実験を行うことを発表した。オムツの粉砕にはディスポーザーの使用を想定しているとしている。
 日本エスコでは、紙おむつ用のディスポーザーの粉砕装置の開発に着手している。キッチン、トイレの両方のディスポーザーの需要に対応していくとしている。

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