シニアライフクリエイト 19年2月期/FC合計売上高は155億円/地域サロンで顧客接点確保

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会報誌「あはは」の表紙

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 ファミリーマートの子会社で、「宅配クック ワン・ツゥ・スリー」をフランチャイズ(FC)展開するシニアライフクリエイト(本社東京都、高橋洋社長)の19年2月期におけるFC合計売上高は、前期比9.0%増の155億1400万円だった。FC加盟店数が前期よりも9店舗増え、352店舗体制になったことが増収に寄与した。
 当期は、商品の栄養価を高めることに注力した。厚生労働省に特別用途食品制度に沿って、タンパク質を高めることを軸に改良を進めた。
 加盟店は前期に比べて10社多い341店に増えた。新規加盟店は、地域密着型のドラッグストアなど異業種で、顧客との接点を増やすことを目的に加盟する企業が多い。 限界集落と言われる山間部にも積極的に出店。鹿児島県沖永良部島や長崎県壱峻島などに出店したという。
 累計の販売食数は前期比10.0%増の2872万食。FC加盟店が増えたことで、食数は順調に伸びた。
 新規顧客の開拓では、ケアマネジャーからの紹介を得るため、勉強会や試食会などを開催した。地域の包括支援センターや社会福祉協議会が主体となって実施する、高齢者を集めた「地域サロン」に、同社の管理栄養士を派遣する活動を全国で計500回行った。所属する7人の管理栄養士による栄養講座に加え、「ちぎり絵教室」「折り紙教室」などを開催することで見込み客との接点を増やす。
 20年3月期は、自治体や調剤薬局と連携し、「高齢者向け地域サロン」を強化。関東、近畿、四国、九州と全国の展開に向けて準備を行い全国5カ所での開催を予定する。
 「地域サロン」は、厚生労働省が推進する地域高齢者の共食の場における「健康支援型配食サービス」の一環。4年前から地方自治体と連携して地域のコミュニティ作りに取り組んできた。
 加盟店支援の一環として、サービスの認知を高めるため、地方都市でのCMを開始。すでに静岡県や愛媛県などといった配送網が充実している地域から始めているという。加盟店をフォローするスーパーバイザー(SV)が、加盟店の新規開拓の支援を強化。SVがケアマネジャーへの接点を増やすことで利用者を増やす。
 20年2月期におけるFC加盟店数は前期比10店増の365社、FC合計売上高は前期比25%増の194億円を見込んでいる。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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