ヤフー/ECモールを新設/「楽天」「アマゾン」に対抗、収益力向上も狙う

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 ヤフーは6月28日、オンラインショッピングモール「PayPayモール(ペイペイモール)」を10月にも開設すると発表した。「年商100億円以上」「アワード受賞」などの条件を満たした優良店だけが出店できる”プレミアムモール”という位置付けだ。新モールは既存モール「ヤフーショッピング」だけでなく、携帯キャリア「ソフトバンク」やスマホ決済「PayPay(ペイペイ)」のユーザーの流入が期待できる。一方、「ペイペイモール」は「ヤフーショッピング」では徴収していなかった掲載料を徴収する。優良店を囲い込み、先行する「楽天」「アマゾン」に対抗するとともに、ショッピング事業の収益力向上を図りたい考えだ。

■出店条件が判明

 「ペイペイモール」は、(1)「ベストストアアワード」を18年以降に受賞かつヤフーが設定する各指標が高いストア(2)「ヤフーショッピング」の年間流通総額が1億2000万円以上かつヤフーが設定する各指標が高いストア(3)上場企業ないしは上場グループに入っている企業(4)上場グループを含む年商100億円以上(家電のみ500億円以上)の事業者─のいずれかの条件を満たす事業者が出店対象となる。
 ただ、ヤフーは、「『ペイペイモール』の出店対象外と定めている4項目がある。例えば、?指定カテゴリーにおいて並行輸入品を20%以上出品?していたり、?金券を1点以上出品?している事業者などは、出店条件を満たしていても出店できない」(広報室)と説明する。
 現在、「ヤフーショッピング」に出店している事業者に対しては、出荷の早さやキャンセル率の低さなど、ヤフーが指定する指標が総合的に高いと認定した事業者を出店対象にするという。


■プレミアムな売り場に

 「ヤフーショッピング」は13年に「eコマース革命」と銘打ち、出店手数料を無料化し、店舗数や掲載商品数を一気に拡大した。これにより流通総額も拡大していったが、その反面、開店休業状態の店舗が増えたり、不正を働こうとする店舗が入ってきたりするといった課題があった。
 ユーザーにとっても取扱商品点数は多いものの、目当ての商品が探しにくかったり、店舗の品質にバラつきがあるため、満足のいくサービスを受けられないというケースもあったようだ。

(続きは、「日本流通産業新聞新聞」7月4日号で)

ファッションや家電など、商品ジャンル別に表示形式が異なる

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記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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