ポーラ/新ビジネスの”種”を創出/他企業と、ポーラの肌データを使って

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「ポーラ ビジネスビルド」のイベント風景

「ポーラ ビジネスビルド」のイベント風景

 ポーラは6月14~15日、ポーラが持つ「1万8000件以上の肌データ」や「約4万人の販売員」といった”資産”を使って新しいビジネスモデルの”種”を創出するイベント「POLA BUSINESS BUILD(ポーラ ビジネスビルド)」を開催した。イベントには村田製作所やオムロンなどの外部企業の人材も参加。イベントでは、「サブスクリプションで化粧品やエステを提供する」といった新しい企画が発表され、評価された。
 「ポーラ ビジネスビルド」は、オープンイノベーションで新しいビジネスモデルを創造する目的で実施された。外部企業の優秀な人材とポーラがコラボし、事業を企画するというもの。ポーラが掲げる「共創」の理念の実践でもあるという。イベントは、オープンイノベーションプラットフォームを運営するパーソルイノベーション(本社東京都、中村亜由子代表)が主催。イベントの公募に応募した人たちの中から、ポーラがメンバーの選定を行って実施した。
 イベントではポーラ社員一人を含む5~6人で構成された八つのチームが、2日間にわたってポーラの”資産”を使った新しいビジネスモデルについて考案した。15日の発表会で、それぞれ5分ずつプレゼンを行った。
 最優秀賞に輝いたのは、サブスクリプション(定額利用)でビューティーディレクター(BD)が顧客の生活スタイルに合わせた商品やエステを提供する「超OKAN(オカン)BOX」の企画だった。「ポーラがこれまでやってきたことに、ITやサブスクリプションを使って驚きを付与した」(ポーラ横手喜一社長)点が評価された。
 (1)「ポーラの肌データを基に、男女の肌の相性を数値化するスマホアプリを開発する」(2)「20代女性に日々の肌状態やメークの仕方を教えてくれるスマホアプリを開発し、スキンケア市場を拡大する」(3)「ウェアラブル端末で未来の肌を予測するアプリを開発し、モデルやCAへのBtoBの普及を図る」─といった企画も、評価された。
 今回のイベントで評価された企画は今後、ポーラの社内で実証実験が行われ、事業化に向けた検討がなされる予定。ポーラは18年から、全国でBDを統括する社員にユニークな取り組みを企画させる「うつくしくはたらく」プロジェクトを実施するなどしており、ポーラブランドを拡大するための新規事業の創出に注力している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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