ナック 18年4—12月期/営業益60%増に/サーバーメンテ費の月額切り替えが影響

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 「クリクラ」ブランドで水宅配を展開するナックは、18年4—12月期(第3四半期)における、「クリクラ」事業の営業利益が前年同期比60.3%増の6億4800万円となった。17年9月にウォーターサーバーのメンテナンス費用を、年額制から月額制に切り替えたことが大幅増益の要因だという。年一回のメンテナンス費用を理由に水宅配の契約を解除する顧客が減少、契約の継続率が向上したとしている。
 同社では17年9月以前、ウォーターサーバーの契約者に対して、メンテナンスを年1回5000円で請け負っていた。当時は、メンテナンスの提案がきっかけとなり水宅配の契約を解除する顧客も少なからずあったという。メンテナンスを行わずに契約を継続する加盟店も出てきて、ナックとしては、メンテナンス費用を思うように徴収できない状況が続いていたのだとしている。
 17年9月に開始したサービス「クリクラあんしんサポート」では、月額417円で年1回のサーバーメンテナンスや、故障時の無償対応を提供する。
 19年3月期中は、既存顧客に順次「クリクラあんしんサポート」への切り替えを促してきたという。その結果、顧客の継続率の向上と、メンテナンス費用の取りこぼしの抑制に成功したとしている。サポートサービスも手厚くなり、顧客の安心感も増したという。
 19年2月10日時点で、既存顧客のほとんどが月額制に移行しており、19年3月期における大幅な増益につながっている。
 同期のクリクラ事業の売上高は同1.5%増の102億1500万円だった。18年10月1日に提供を開始した、次亜塩素酸水の噴霧器「ZIACO(ジアコ)」の利用が好調だったほか、夏季の記録的な猛暑の影響でウォーターボトルの消費量も拡大したという。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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