アイビー化粧品 18年4—12月期/9億円の赤字に/通期も5億円の営業赤字を予想

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 化粧品訪販のアイビー化粧品の18年4—12月期(第3四半期)の営業利益は9億1600万円の赤字となった。同社にとっては「過去最低の業績」(中山聖仁取締役)となった。通期の業績予想では、売上高が前期比34.2%減の37億円になるとしている。営業利益は5億円の赤字を予想している。
 アイビー化粧品の同期の売上高は、前年同期比38.1%減の22億1500万円だった。前期に引き続き、主力美容液「レッドパワーセラム」の過剰在庫が販社に残っていることが再発注を妨げており、売り上げ低迷の要因となっているとしている。
 スキンケア化粧品の売上高は、同46.9%減の15億9900万円だった。主力の美容液の売り上げが低迷した一方、メークアップやヘアケアといったレギュラー製品については好調だったという。
 18年12月末時点で、販売会社数は前期比3社増え243社だった。販売員の数も緩やかに増加しているとしている。
 ただ、販促イベント「美容教室」への新規動員数は前年同期比で10%の減少となった。各販売組織が開催する「美容教室」の頻度も減っている。「販売組織は新規顧客の獲得よりも、既存顧客に対する『レッドパワーセラム』のリピート促進を積極的に行い、在庫調整を図っている」(中山聖仁取締役)としている。
 同社は18年4—12月期に、役員報酬の減額や、社員の賞与カットなど、9億円超の経費削減を行ったとしている。「19年3月期で業績の低迷は底打ちとなると考えている。経費削減は黒字になるまで続ける」(同)としている。
 同社は18年12月、同社の白銀銀二社長の資産管理会社である白銀社(本社東京都)に対して、優先株式を発行する形で10億円の資金調達を行い、資本金の枯渇による資金ショートを回避した。調達した10億円を有効活用し、20年3月期の黒字を目指していくとしている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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