【訪販実施企業 2017年度 売上高ランキング】 252社合計は1兆7080億円超/実質成長率は3.47%プラスに

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 日本流通産業新聞はこのほど、訪問販売を実施している企業を対象にした売上高調査を実施した。ランキング化した252社の合計売上高は1兆7080億2900万円。前年調査と比較すると、実質成長率は前年比3.47%プラスとなった。

■大幅増収のポーラがけん引

 売上高100億円以上の企業40社の合計売上高は、1兆1715億6700万円で、前年調査比5.83%のプラスとなった。
 40社のうち増収企業は13社、減収だった企業は15社、横ばいだった企業は1社だった。ポーラ、プレミアムウォーターホールディングス、シニアライフクリエイト、富士山の銘水、「大地を守る会」ブランドを運営するオイシックス・ラ・大地といった企業が2桁増収を達成した。
 訪販企業最大手のポーラは、前期比24.0%増の大幅増収を達成した。17年1月に発売したシワ改善の薬用化粧品「リンクルショットメディカルセラム」が併売効果を生み、17年12月期の業績を押し上げた。ポーラ単体で、前期比約278億円の増収となり、実質成長率がプラスに転じるきっかけとなった。
 2位のダスキンのクリーン・ケアグループの売上高は前期比0.6%増の1119億4100万円だった。家庭訪販事業は通期で微減収となったが、主力の家庭向けダストコントロール商品の売り上げが好調に推移。期初からレンタルを開始したロボットクリーナーも売り上げに寄与した。
 3位の日本アムウェイも、4期連続の増収となった。売上高は前期比0.5%増の1010億100万円。2年連続で1000億円を上回った。栄養補助食品のブランド「NUTRILITE(ニュートリライト)」の人気製品「トリプルX」を10年ぶりにリニューアルした結果、売れ行きが大きく伸び、増収に寄与した。


■住設訪販が軒並み2桁増収

 サニックスや新生ホームサービス、ELJソーラーコーポレーション、メッドコミュニケーションズといった、リフォームや太陽光発電機器を販売する中堅住設訪販企業が、軒並み2桁増収を達成した。
 サニックスでは、太陽光発電システムの販売や施工を行うSE部門から、リフォームのHS部門に柔軟に移動したことで、売上高が伸長した。HS部門の人員は期初の380人から530人に増加したという。
 新生ホームサービスでは、塗装を中心とした外壁のリフォームを行う「ホーム事業」を17年中に開始したことが、業績を押し上げた。
 ELJソーラーコーポレーションでは近年、施工品質の向上のための人材教育と、営業エリアを拡大したことが、増収につながったとしている。同社の18年3月期の売上高は前期比24.0%増の87億4000万円となった。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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