アイビー化粧品 18年3月期/8800万円の大幅赤字/販社「思ったより悪くない」

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 アイビー化粧品の18年3月期の売上高は、過去最高を記録した17年3月期を大きく下回った。売上高は前期比15.6%減の56億2400万円、営業利益は86.8%減の1億4400万円となった。16年9月に発売した主力の美容液「レッドパワーセラム」の販売が伸び悩んだ。一方で、40周年を記念したイベントなどを多数開催するために、多額の経費を計上。当期純利益は8800万円の赤字となった。ただ、販社からは「想定したよりも悪い結果ではなかった」という声が寄せられており、販売組織も活発化しているという。
 業績悪化について同社では、17年3月期中に販売した「レッドパワーセラム」の在庫が販社に大量に残ってしまっていることが最大の要因だとしている。それに伴い、「レッドパワーセラム」に次ぐ主力の美容液として18年2月に発売した「ホワイトパワーセラム」の販売も伸び悩んだ。「大型新商品にもかかわらず売り上げが伸び悩んだのは、販社が在庫を気にして、控えめに注文を出したため」(中山聖仁常務取締役)としている。
 17年3月時点まで順調に増加していた愛用者数についても、18年3月期は増加が停滞した。愛用者数と販売員数の増加の指標となる、販売組織のセミナー「美容教室」の動員数も減少した。
 同社は17年10月に、設立40周年を迎えた。周年イベントとして、全国各地で大規模な販売員のフォローアップイベントを開催した。「販売員のモチベーション喚起につながるはずのこうしたイベントが、売り上げに直結しなかった」(同)と話す。

(続きは、「日本流通産業新聞」5月24日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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