〈中国向け化粧品通販〉 モールでの試行続く/売れ筋商品確保、動画配信活用

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アイスタイルのモール店は「Tmall Beauty Award2018」で「口コミランキング賞」を受賞した

アイスタイルのモール店は「Tmall Beauty Award2018」で「口コミランキング賞」を受賞した

 日本の化粧品通販企業が、中国向け通販事業でノウハウの蓄積を進めている。中でもECモールに出店しながら試行錯誤を続ける化粧品通販事業者が目立つ。アイスタイルは自社の強みである口コミを武器に認知を向上、取引先との関係を生かした売れ筋商品の調達力で差別化を図っている。協和は昨秋、中国のインフルエンサーであるKOL(キー・オピニオン・リーダー)を起用したライブコマースを展開。ドクターシーラボもKOLを対象としたイベントを実施して認知を広げている。

■売上176%増

 アイスタイルによる商品調達力の源泉は、口コミサイト「@cosme(アットコスメ)」だ。同サイトの運営を通じた古くから取引のあるメーカーが多く、独占的に商品の供給を受けるケースもある。
 中国向けの商品は5000SKUを取り扱う。毎月注文があるアクティブな商品は300SKUとなっている。主力となる約30ブランドの売上高が中国向け越境EC売上高の約90%を占めている。
 アリババグループが運営するECモール「天猫国際(T—モールグローバル)」に15年、「@cosme官方海外旗艦店」を出店した。化粧品の販売だけではなく、商品ランキングや美容に関するコンテンツを掲載して集客するなど、「アットコスメ」で培ったノウハウを生かしている。
 同店舗はアリババグループが主催する「Tmall Beauty Award 2018」で「口コミランキング賞」を受賞するなど、中国内で認知が拡大している。
 アイスタイルの17年7月—18年3月期(第3四半期)における越境ECの売上高は、前期比176.3%増の48億1900万円。
 海外販売向けの商品調達や販路開拓を手掛けるアイスタイルの子会社、アイスタイルトレーディングの金子芳久取締役は「いかに日本の売れ筋商品を豊富に調達できるかが海外展開の鍵になる」と指摘する。

■限定商品が好調

 協和はECモールの限定商品を企画・販売することでラインアップを拡充している。

(続きは、「日本流通産業新聞」5月24日号で)

協和が企画したモール限定商品「WHITE’st美白UVかっとヴェール」(税込150元:約2500円)

協和が企画したモール限定商品「WHITE’st美白UVかっとヴェール」(税込150元:約2500円)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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