【2017年 訪販実施企業 売上高ランキング(出荷ベース)】訪販実施企業売上高ランキング/248社合計は1兆6506億円超/実質成長率は0.0%増と横ばいに

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 日本流通産業新聞はこのほど、訪問販売を実施している企業を対象に売上高を調査した。ランキング化した248社の合計売上高は1兆6506億8200万円。前年調査と比較可能な113社の実質成長率は前年比0.0%増と横ばいになった。ランキングに掲載した注目企業には、インタビューし、17年の成果や18年の展望を聞いた。

■上位40社の合計売上高は横ばい

 上位40社の合計売上高は1兆1343億3000万円で、前年調査比0.0%と横ばいとなった。
 40社のうち増収企業は8社、減収だった企業は15社、横ばいは1社だった。2桁増収を達成した企業はなかった。
 トップ3のポーラ、ダスキン、日本アムウェイはいずれも小幅ながら増収となった。
 ポーラの16年12月期における売上高は前期比6.2%増の1161億2600万円。高級美容液シリーズや、新たなスキンケアブランドを投入するなど、積極的に新製品を投入したことが増収に寄与した。顧客一人当たりの年間購入単価は前期比で6.2%増えたという。
 2位のダスキンの17年3月期の売上高は、前期比0.3%増の1105億3700万円だった。「イベント用品、介護用品、ユニフォーム関連事業や化粧品関連事業が好調だった」としている。
 3位となった日本アムウェイの16年12月期の売上高は前期比1.6%増の1004億7100万円だった。栄養補給食品の売り上げが好調で業績をけん引した。


■売上高10億円未満のNBが躍進

 増収率ランキングを見ると、売上高10億円未満のネットワークビジネス企業の躍進が目立つ。ビオ—タやフォーチュンインターナショナル、OriVis、スターリジャパンらは、リーダー会員が活躍しフィールドの活発化が業績を押し上げたという。スターリジャパンは、会員向けのレクリエーション企画を充実させ、フィールドの士気を高め成果を出した。オーエイチエスジャパンやピュアスターは商品のヒットが成長をけん引したという。
 増収率ランキングにランクインしたELJソーラーコーポレーションや日本エコでんきといったリフォーム訪販企業は、「人材育成」や「蓄電池」の拡販で成長につなげた。


■ポーラやマルコなど明るい兆しも

 17年は、停滞感のあった訪販市場だが、18年調査では躍進企業が出てきそうだ。ポーラが17年1月に発売したシワ改善化粧品「リンクルショット」が大ヒットを記録したり、RIZAPグループ傘下に入ったマルコの中間期業績が4期ぶりの増収増益を果たすなど、インパクトの大きい明るい話題も出てきている。訪販市場のさらなる活性化を期待したい。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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