改正特商法12月1日施行/業務禁止命令を新設/業務停止命令は最長2年に

 改正特定商取引法が12月1日、施行された。改正特商法では、業務禁止命令を新たに創設。同命令では業務停止命令を受けた企業の役員などが、新たに法人を設立して業務を継続することなどを禁じる。そのほか、業務停止命令の最長期間が1年から2年になるなど法執行力が強化される。
 消費者庁は、11月27日に「改正特定商取引法について」とする資料を公式ホームページ上に掲載した。同資料では、改正法のポイントを、「行政規制の新設及び民事ルールの拡充」「法執行力の強化」に分類し、分かりやすく解説している。
 「行政規制の新設及び民事ルールの拡充」のポイントとして挙げているのは、(1)SNS等による来訪要請を、アポイントメントセールスの誘引方法に追加(2)指定権利制の見直し(3)金銭借入や預貯金の引き出し等に関する禁止行為の導入(4)取り消し権の行使期間の、6カ月から1年への伸長(5)通販のファクシミリ広告への規制の導入(6)通販の定期購入契約に関する表示義務の追加・明確化(7)電話勧誘販売における過量販売規制の導入(8)美容医療契約の特定継続的役務提供への追加ーーーの八つ。
 「指定権利性の見直し」については、従来の指定権利のほか、「社債等の金銭債権」「株式等の社員権」を規制対象に追加し、名称を「特定権利」に改めた。併せて、「権利の販売」と称するものでも、その実態が労務・便益の提供であれば、「役務の提供」として特商法の対象となることを、通達で明確化した。
 「金銭借入や預貯金の引き出し等に関する禁止行為」については、「支払能力に関する事項について虚偽の申告をさせること」や「貸金業者の営業所、銀行の支店やATMなどといった場所に連行すること」などを禁じている。
 「法執行力の強化」では、(1)業務禁止命令の新設(2)業務停止命令の期間の、1年から2年への伸長(3)罰則の引き上げーーーなどがポイントだと示した。
 罰則の引き上げについては、不実告知などに対する法人への罰金を300万円以下から1億円以下に引き上げた。業務停止命令違反に対する懲役刑の上限も2年から3年に引き上げた。
 消費者庁は11月15日、消費者向けの啓発資料も発行した。発行したのは「あなたの契約、大丈夫?~知って安心、契約トラブル防止・解決のために~」と題したリーフレットや、「訪問購入のトラブルに注意してください!」とするチラシ。特定継続的役務提供の美容医療分野についてのQ&Aも、11月28日に公式ホームページで公表した。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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