ファッションEC/〝商品選び〟に新手法/「画像」「サイズ」「AI」活用

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「RAGTAG」はサイズから商品を探せる「フィッティングルーム」を導入

 ファッションEC企業がネット検索だけに頼らない、新たな「商品選び」の手法を次々と提供している。ファッションアプリを提供するヴァシリーはSNSに投稿された画像から商品を探せる仕組みを開発。ECモール「Wowma!(ワウマ)」はヴァシリーの技術を応用した商品提案サービスを提供する。バーチャサイズはサイズから商品検索できる世界初のサービスを提供。ブランド古着のセレクトショップが先行導入している。ユニクロは今後、ECサイトに人工知能(AI)によるチャット接客サービスを導入すると発表した。ファッションEC企業は顧客と商品の出会いを演出する新サービスでECサイトの利用促進を狙っている。


■情報源はスマホに

 EC市場の中でも成長性が高いファッションECはプレイヤーが乱立し、数えきれないほどの商品が販売されている。
 ファッションEC最大手の「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」だけでも1日平均2700品目が新規出品され、常時41万品目以上を取り扱っている。トレンドやシーズンによって商品の入れ替わりも激しい。
 さらにファッションECをよく利用する20~40代のデバイスはスマホに移行。価値観も多様化しているが、情報収集先も「検索サイト」だけでなく「SNS」や「アプリ」に広がっている。
 スマホの小さい画面で効果的に商品を訴求するためには、これまでのように「キーワード検索」「カテゴリーでの絞り込み」「ランキング」だけでは物足りなくなりつつある。一昔前のユーザーはファッション誌で新たなアイテムと出会っていたかもしれないが、活字離れが進む現在ではあまり期待できない。

■インスタ写真から検索

 ファッションECを取り巻く環境が刻々と変化する中、EC事業者はテクノロジーを駆使して新たな「商品との出会い」を模索している。
 ファッションアプリ「IQON(アイコン)」を提供するヴァシリー(本社東京都、金山裕樹社長)は3月9日、月間アクティブユーザー数が世界で6億人を超える画像・動画SNS「インスタグラム(インスタ)」と連動したサービスを開始した。
 新サービス「SNAP by IQON(スナップ)」は、インスタの人気投稿者(インスタグラマー)のスナップ写真をまとめて確認できる。ユーザーは投稿画像内のアイテムと似た商品をそのままネット購入することも可能だ。
 「昨今はSNSの情報をファッションの参考にしているユーザーが増えている。ただ、せっかく好みのコーディネートを見つけても、その画像の商品がどこで販売しているのか分からず、購入に至らないケースは多い。こうした課題を解決し、仕事や家事、育児に忙しい女性におしゃれを楽しんでもらうために開発した」(広報)と話す。
 画像解析技術を活用して、インスタの投稿写真内のアイテムと、同社が連携しているECサイトの商品画像を照合し、類似している商品をピックアップしている。
 同社はアイコンで200以上のECサイトと連携している。スナップでも同様のサイトと連携し、集客を支援している。連携サイトで商品が購入されれば、同社にアフィリエイト収入が入る仕組みだ。
 サービス開始時に参加したインスタグラマー数は約60人。フォロワー数が7万3500人に上るスタイリストなど、影響力の大きいインスタグラマーなどが参加している。

(続きは、「日本流通産業新聞」3月23日号で)

インスタグラマーの着用アイテムと似ている商品を探せる「スナップ」

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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