近年、電力やガス会社が個人向けサービスの展開を強めている。太陽光発電や蓄電池の無償化モデルの普及や、電力需給を最適化する「ディマンド・リスポンス(DR)」をベースとする取り組みのほか、電気やガスのインフラを活用したポイント還元やサービス展開も進む。エネルギー事業者の動きに対し、省エネ商材などを訪販する独立系の会社にとっては差別化が必須となる中、独自の強みを生かして業績を伸ばす住設訪販企業もある。
■25年度で約240億円
電力やガス会社ではエネルギーの供給だけでなく、戸建て向けの「暮らしサービス」の強化に乗り出している。
東京電力ホールディングスは子会社の東京電力エナジーパートナーを通じて今年3月以降、六つの施策を打ち出した。東京電力グループの「くらしTEPCOポイント」の還元施策を強化。「初期費用0円サービス」による太陽光発電や蓄電池の導入数は今年4月にグループ累計5・5万件を突破した。発表資料によれば、25年度中に約1万件を提供、売上規模は約240億円になった。「初期費用0円サービス」は、業界で最大級となる20%超のシェアを占めるとする独自調査も発表している。
関西電力は、会員サイト「はぴeみる電」のラインアップの拡充とサービス強化を図っている。
家庭の電気トラブルに対応する「はぴe暮らしサポート 電気設備修理パック」、オール電化の販促強化、「かんでん外壁塗装」など、暮らしサービスのメニューを拡充している。
中部電力は、傘下の中部電力ミライズを通じて、今年4月からパナソニック製の家庭用冷蔵庫に対応したDRサービス「ネイチャージリンク カデン」を国内で初めて開始した。
東北電力は、今年7月から水回り設備の定額料金制修理サービス「東北電力のすまい安心サポート」における提供メニューを拡充し、水回り修理サービスを追加した。8月5日には「東北電力のハウスクリーニング」で新プランも提供し、洗濯機、窓、サッシ、網戸など清掃プランを新たに用意している。
■九電はEC展開へ
九州電力(以下、九電)は6月11日、住宅設備の交換・施工を行うECサイト「Enebee STORE(エネビーストア)」を新設し、サービスを開始した。
ECサイトは、住設ECを展開する交換できるくんと提携しており、同社が提供する住設EC向けプラットフォーム「Replaform(リプラフォーム)」を活用していく。
(続きは、「日本流通産業新聞」 8月20日号で)
【住設訪販】電力・ガスが個人市場開拓/住設訪販は独自性強めて差別化(2026年8月20日号)
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