太陽光発電、蓄電池、給湯器の省エネ商材やリフォーム、外壁塗装、白アリ防除などを販売する住設事業者の戦略見直しが進んでいる。市場の動きを見ながら、事業成長につながる新たな戦略を構築しているほか、海外展開やAI活用に取り組む企業もある。住設訪販市場は、企業買収(M&A)や提携が活発で、優秀な営業マンによる「個」による手法から、より組織的な拡大を目指す方向にシフトしつつある。個人向け(BtoC)から、法人向け(BtoB)へのシフトも流れの一つだ。
■今期はともにプラス計画
業界大手のサニックスホールディングスが5月に発表した26年3月期業績は、BtoC向けを主力とする住環境領域の売上高は、前期比微増の151億400万円、営業利益は同0.4%減の18億2500万円だった。
営業体制の変更や稼働率の見直しなどを行い、法人・集合住宅向けサービス事業が堅調に推移し増収だった一方、コストを見直したものの、人件費の増加などが圧迫して減益だった。前期の売上比率は白アリ駆除や太陽光発電を販売するHSE事業が81.4%、重合住宅向けのES事業が18.6%だった。顧客件数は25年3月末と比べて約2000件増の13.4万件に拡大した。
全社ベースの業績は売上高が前期比微減の452億9100万円、営業利益が同49.9%減の12億7200万円。エネルギーと資源循環領域の両方が振るわず、中でもエネルギー領域の営業利益は同85.7%減と大幅なマイナスだった。
エネルギー関連の商品やサービスを展開するグリムスの26年3月期は、戸建てと事業用向けに太陽光発電などを販売する「ES(エネルギーソリューション)事業」の売上高が前期比43.3%増の146億9300万円、営業利益が同34.2%増の50億3200万円だった。
太陽光発電の事業用売上高が同16.0%増と成長した一方で、消費者向けの売上高は同19.2%減だった。
グリムスは全社業績においても、売上高が同1.8%増の339億3600万円、営業利益が同10.0%増の71億5200万円と増収増益となっている。
24年6月に東京プロマーケット市場に新規上場する太陽光発電や蓄電池などの省エネ商材を施工・販売するライジングコーポレーションは、26年3月期の売上高が前期比17.1%増の42億1400万円、営業利益が同66.6%増の2億6500万円だった。
住宅や産業向けに省エネ商材を販売する「エコソリューションズ部門」の売上高は前期比6.1%増の33億5200万円。個人と法人のいずれも受注が好調に推移し、アライアンス営業の拡大も増収に寄与したという。
大手3社は主力商品が異なるものの、個人向けや法人向けで業績に差が生じている。
今期業績については各社ともに前期を上回る計画を発表している。
(続きは、「日本流通産業新聞」 6月11日号で)
【住設訪販】市場捉えた戦略の見直し進む/大手は海外展開やAI活用も(2026年6月11日号)
記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。


