米Googleは5月20日にAIを活用した新たな共通カート「Universal Cart(ユニバーサルカート)」を発表した。Google検索やAIアシスタント、動画サービスなどを横断して商品を一元管理し、価格追跡や在庫通知、決済まで支援する新たなサービスだ。AIエージェントがユーザーの買い物を代行するエージェンティックコマースの普及に向けて、また一歩踏む出した格好だ。一方で米OpenAIは今年3月、生成AI「ChatGPT」の会話画面内で直接商品の決済・購入を完結できる機能「Instant Checkout(インスタントチェックアウト)」を廃止すると明らかにしている。AI大手の方向性が二分する中、エージェンティックコマースのEC業界に与える影響に変化はあるのか。識者の意見を聞き、対策などを分析する。
米Googleが発表した共通カート「ユニバーサルカート」は、従来のECサイト単位の買い物かごとは異なり、複数の小売事業者やサービスをまたいで機能する点が特徴だ。
ユーザーはGoogle検索で閲覧した商品や、Geminiとの会話中に見つけた商品、YouTube視聴中に関心を持った商品などを、同一のカートへ追加できる。カート追加後は、GeminiのAIがバックグラウンドで動作し、価格下落やセール情報、再入荷を自動通知するほか、購買判断を支援する。
さらに、Googleウォレットと連携し、保有カードのポイント還元や特典、加盟店のキャンペーンなどを踏まえた最適な支払い方法を提示する。単なる価格比較から一歩進み、「購入条件そのものをAIが最適化する」方向へ踏み込む。
Googleは「どの購入方法でも販売主体はブランド側であり続ける」と説明し、マーケットプレイス化への懸念払拭を図っている。その一方で今回の取り組みにより、AIエージェントがユーザーに代わって商品の検索、比較、さらには決済や購入の実行までを自律的に行うエージェンティックコマースの環境整備が着実に進んでいると言える。
(続きは、「日本流通産業新聞」 6月4日号で)
【エージェンティックコマースに新展開】大手2社が異なる一手/影響増すAIコマース対策を聞く(2026年6月4日号)
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