年々拡大を続けているペット関連EC市場。犬の飼育頭数は減少傾向にあるものの、フードや用品にかける費用が年々高まっていることもあり、好調を維持している企業が多い。D2Cでペットフードを展開する犬猫生活は26年4月に東証グロース市場に上場。26年4月期の売上高は、前期比53.3%増の44億4900万円を見込んでいる。ペットゴーは、売れ筋の仕入れ商品が商流変更で扱えなくなった影響で減収となっらたものの、自社ブランド商品は、前期比27.8%増と大きく伸びている。用品では、高価格帯のペットカートの需要が年々伸びており、?暑さ対策?ができる商品も人気となっているようだ。
■犬猫生活はグロース市場上場
犬猫生活は4月23日、東京証券取引所グロース市場に上場した。公募価格2990円で取引を開始、初値は3500円でのスタートだった。
18年の設立以降、23年4月期の売上高が11億5000万円、24年4月期は17億9000万円、25年4月期が29億1000万円と大幅増収を続けており、26年4月期の売上高は44億4900万円を見込んでいる。経常利益は、25年4月期に初の黒字化を達成。26年4月期は約6億円の黒字を見込んでいるという。
ペットフードECだけでなく、トリミングサロンや動物病院の運営も手掛けており、25年からは台湾での展開も始めた。海外での販路拡大は、今後の注力事項としても挙げており、海外展開はさらに活発化しそうだ。
同社では、「犬猫福祉財団」という団体の運営も行っている。同団体では、殺処分の対象となる犬猫を迎え入れるシェルターを作ったり、譲渡会の開催を行ったりしている。財団へは、1億円を上限とし、前期の経常利益の20%を支援している。福祉活動を通じた取り組みが、顧客からの信頼につながっているようだ。
ペットフードECで上場しているペットゴーも、D2Cブランドが好調に推移している。
同社の26年3月期の売上高は、前期比17.9%減の74億2000万円だった。24年10月に「ロイヤルカナン食事療法食」の商流変更があった影響で、NB(ナショナルブランド)の売上高が、前期比33.6%減の49億100万円と、大きく減少したことが大きな要因となっている。
一方、近年注力している自社ブランド「VETSONE(ベッツワン)」の売り上げは好調で、前期比27.8%増の24億9200万円だった。
同社では20年から、食事療法食「ベッツワンベテリナリー」シリーズを展開している。25年にはアマゾンとヤフーショッピング、26年には楽天市場でのサブスクを開始するなど、販路を拡大している。
ロイヤルカナンの商流変更以降は、「ベッツワンベテリナリー」の卸展開も強化している。取り扱い店舗は26年3月末時点で、1284店舗になっているという。「商流変更の兼ね合いで、ロイヤルカナンの療法食の取り扱いができなくなった店舗もある。そういった店舗を含め、ベッツワンの取り扱いが拡大している」(黒澤弘社長)と話す。
現在、自社ブランドのペットフードとしては療法食のみを取り扱っているが、27年3月期中に、犬用と猫用の総合栄養食を発売する予定だとしている。
■各社、卸に注力
ペットゴーでは、大手ホームセンターのDCMやコーナン、CAINZ(カインズ)などへの卸売りの展開を拡大させている。同様に、EC企業が卸展開を強化する動きが活発化している。
(続きは、「日本流通産業新聞」 5月21日号で)
【ペット関連EC市場】 D2Cは好調を維持/”ペットとの移動”用品の需要急拡大(2026年5月21日号)
記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。


