【サプリメントの定義検討会】GMP導入義務化が確実視/食品衛生法で届出制になる可能性も(2026年4月9日号)

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 サプリメントの安全性確保に向け、製造管理基準であるGMPの導入が一律に義務化される見通しが強まった。3月30日に消費者庁で開催された「新開発食品審議会新開発食品調査部会」では、GMPの義務化について、委員から特段反対の意見は出なかった。対象範囲については、錠剤・カプセル形状を主軸としつつ、これまで規制の枠外だった「いわゆる健康食品」も含める議論が進んだ。具体的に事務局が提示しているわけではないが、食品衛生法に基づいて製造管理を求める方向で議論が進んでいる。実効性を担保するため、事業者に対する営業の届出制度や許可制度の導入も議論される可能性がある。健康被害情報の報告義務化もセットで検討されており、サプリメントの製造・販売環境は、大きな転換点を迎えそうだ。

■委員から異論なし

 今回の会合において、サプリメントへのGMP導入義務化そのものに対する反対意見は基本的になく、むしろ「早期の要件化」と「対象範囲の明確化」を求める前向きな議論が展開された。
 東京農業大学の石見佳子委員は、「機能性表示食品と同様に、栄養機能食品やその他の健康食品についてもGMPを要件化すべきだ」と主張した。現状の「まだら模様」な規制を批判し、網羅的な安全網の構築を訴えた。
 国立医薬品食品衛生研究所の北嶋聡委員も、「サプリメントという大きな枠組みを定義した上で、その中にGMPを適用すべき小集団を作る構造が必要だ。サプリメントを掲げるのであれば、GMP取得を前提とする立て付けにすべきだ」と述べ、品質保証の重要性を強調した。
 議論の焦点の一つとなったのは、グミやゼリーといった、菓子類をはじめとした一般食品形状の扱いだ。事務局からは、菓子製造ラインでのGMP対応は、設備投資やコスト面で困難であるとの業界の実態が報告された。
 これに対し、岡田由美子委員は「風味で異常を察知するのは困難。過剰摂取のリスクは錠剤と同じであり、一般食品形状も対象に含めるべきだ」と主張した。
 その上で、即時の義務化が難しい場合でも、食品の衛生管理基準である「HACCP(ハサップ)」において、成分計量などを厳格に管理させるべきだとの代替案を提示した。
 結果として、錠剤・カプセル剤を先行して義務化し、グミなどの菓子類については、製造現場の実現可能性を見極めながら段階的に取り込む案が、有力な着地点として浮上した。


■機能性表示食品は26年9月

 GMPについては、先行して規制が進む機能性表示食品で、既に制度改正が行われており、24年9月1日に施行された。この改正では、既存の届出製品に対して2年間の経過措置が設けられており、26年9月1日からはGMPに基づく製造管理が完全義務化される。
 これにより、届け出者は、自社工場のみならず、委託先の製造所が適切にGMPを運用しているかを自らの責任で確認する法的義務を負う。
 もし、製造工程で適切な管理が行われていないことが発覚した場合、届け出の撤回や行政処分の対象となる。これまでは事業者の自主性に任せられていた品質管理が、今後は機能性表示食品を販売し続けるための「必須条件」へと変わる。
 消費者庁の専門チームによる製造施設への訪問調査も開始している。消費者庁によると、26年2月時点で、届け出情報に基づき、機能性表示食品の製造所約226施設に、GMPの実施状況の確認を行ったところ、「概ね実施できている」が146件、「GMP体制を構築中」が67件、「対象外」が14件だったという。
 多くの機能性表示食品の製造所では、「いわゆる健康食品」も製造されているということだった。


■「食品表示法」と「食品衛生法」

 今回の議論で重要視されているのが、「GMPをどの法律で規定するか」という点だ。
 機能性表示食品が「食品表示法」で規定されているのに対し、検討会では、

(続きは、「日本流通産業新聞」 4月9日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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