ポーラ/宅食総菜ブランド「BIDISH」をECで/美容・健康をサポートする冷凍宅食(2023年11月09日・16日 合併号)

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宅食総菜ブランド「BIDISH(ビディッシュ)」

宅食総菜ブランド「BIDISH(ビディッシュ)」

 化粧品訪販最大手のポーラ(本社東京都、及川美紀社長)では、"美の食材"にこだわった宅食総菜ブランド「BIDISH(ビディッシュ)」を、7月から、自社ECサイトで展開している。販売員であるビューティーディレクター(BD)の手を介さず、定期通販型のEC(D2C)で商品を販売している。同ブランドは、2029年に迎えるポーラ創業100周年に向けた、ポーラの新規事業として展開している。”食”の領域で「美と健康を与えるポーラ」を目指すブランドだとしている。


■5品セット全部ビーツも

 「BIDISH」では現在、18品目の冷凍食品を展開している。「ざっくり触感のカシューナッツと6種具材の中華風炒め」や「からだにしみわたる龍眼肉入り薬膳スープ」「美食材ビーツと10種具材のアーモンドミルクスープ」といった、美容を意識した素材を使ったメニューをそろえている。
 ECサイトでは、18品目の中から、5、7、10、14品をセットにして販売している。セットは、ユーザーが、自分の好みに合わせて、18品目から選択することができる。5品のセットで、5品全てを「美食材ビーツ」にする顧客もいるとしている。
 ECサイトでは、都度買いと定期購入のいずれかが選択できるようになっている。初回購入者には、お試しとして7品のセットをお薦めしているという。
 同ブランドのターゲットは、独身女性や子育て中の女性だ。仕事や育児で忙しく、自分の食事の栄養バランスがとりづらい人に、「食事の時間を自分と向き合う大切な時間にしてほしい」という想いで、ブランドを作ったという。
 同ブランドのメニューは、神戸女学院大学と共同開発したという。自炊で作れないようなメニューをラインアップしたという。
 1食あたりの価格は約700円に設定。5品セット価格は税込3780円、7品セットは同5292円となっている。同ブランドの責任者である、ポーラ新市場企画の大塚真輝BIDISHプロジェクトリーダーによると、「『BIDISH』の価格は、課題を抱えない人にとっては『高い』という印象を与える。一方、課題のあるユーザーは『安い』と感じるというデータがある」と話している。
 同ブランドのECサイトでは現在、インスタグラム経由の流入が最も多いという。インスタでインフルエンサーが「BIDISH」について投稿した情報を読んだ人が、インスタ内のバナー広告を経由して、ECサイトに流入しているのだという。
 同ブランドでは今後、単独の事業として成長を目指しつつ、他ブランドとの連携も模索するという。ポーラのサロン店舗や百貨店といった全チャネル共通のメンバーシッププログラム「ポーラプレミアムパス」と連携し、「BIDISH」を購入した顧客にサロンへの来店を促したり、百貨店の顧客に「BIDISH」を紹介したりする仕組みも、構想しているとしている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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