ポーラ 23年1―6月期/訪販含む全販路で増収/委託販売の顧客数は前年同期比9%減(2023年8月3日号)

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4月1日に発売した「B・Aミルクフォーム」

4月1日に発売した「B・Aミルクフォーム」

 化粧品訪販最大手のポーラ(本社東京都、及川美紀社長)の23年1―6月期(中間期)の、訪販・サロン販売などの委託販売チャネルの売上高は、前年同期比1.5%増となった。23年1―3月期(第1四半期)に引き続いて、増収トレンドが続いている。ECや百貨店、海外など、ポーラの全販売チャネルで増収になったという。一方、委託販売チャネルでは、23年6月末時点の顧客数が前年同時期比で9.0%減少した。
 ポーラ全体の中間期の売上高は、前年同期比10.4%増の497億6300万円だった。営業利益は、同43.2%増の70億1200万円となった。
 大幅増益となったのは、マーケティング活動費が抑制されたからだとしている。一部の新商品において、売れ行きが想定以上に良かった影響で、在庫が十分でない時期があったという。その結果、マーケティング活動費を活用できなかったとしている。7月以降、ポーラ・オルビスホールディングス全体として、15億円を投資する予定。顧客基盤の強化が狙いだという。
 ポーラの委託販売チャネルの売上高は、前年同期比1.5%増の309億円だった。4月1日に発売した最高級ライン「B・A ミルクフォーム」が、年間販売目標としていた10億円を3カ月で達成。委託販売チャネルの好調をけん引したとしている。
 委託販売チャネルの顧客数が減少したのは、新規顧客の獲得に苦戦したからだとしている。ポーラでは現在、デジタルで接点を持った顧客を、いかに委託販売チャネルのサロン店舗に誘導できるかを、顧客数増加の指標としているという。サロン店舗全体のレベルアップが必要だともしている。
 販売員であるビューティーディレクター(BD)の、23年6月末時点の人数は、23年3月末時点と変わらず、約2万5000人だったという。サロン店舗数は、前年同期比87店舗減の2747店舗となった。
 委託販売チャネルの購入単価は増加しており、前年同期比13.6%増となったという。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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