坂ノ途中/パナソニックと資本提携/EC売上高は初の10億円に(2023年7月6日号)

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 「100年先もつづく、農業を」のメッセージを掲げ、野菜のサブスクECやコーヒーの輸入・販売などを展開する坂ノ途中(本社京都府、小野邦彦社長)は6月28日、パナソニックと資本提携を実施した。パナソニックが持つコールドチェーン技術などを活用し、よりサステナブルな農産物の流通を目指す。
 坂ノ途中では、環境負荷の小さな農業の広がりを目指し、野菜のサブスク事業を展開している。現在、全国で約400件の提携農家があり、内8割は新規就農者だという。
 「近年、就農希望者が増えており、小規模な農家が増加傾向にある。しかし、農家になったものの、その後の経営が難しいという課題があった」(小野社長)と話す。
 新規就農者の多くは、有機農業で、生産量が安定しないため、少量・不安定の農業になるケースが多いという。同社では、そういった農家の野菜を、サブスクで販売しているのだという。
 売上高は、野菜のサブスクを主体としたECだけで、23年6月期、初の10億円超えになったという。
 「今回の提携を通じて、より高品質な状態で商品を届けられる仕組みを構築できると考えている。新たな販路を増やし、新規就農者の手助けにつなげていきたい」(同)と話している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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