ユナイテッドアローズ 23年3月期/EC売上は303億円/OMOで業績拡大図る中計も発表(2023年5月25日号)

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 アパレル大手のユナイテッドアローズの23年3月期のEC売上高は、前期比2.0%増の303億5800万円だった。22年3月に自社ECサイトを刷新し、OMO(ネットとリアルの融合)を推進した。店舗スタッフによるコーディネート(コーデ)画像の投稿なども強化し、EC売り上げ拡大につなげた。26年3月期を最終年度とする3カ年の中期経営計画では、OMOを強化し、売り上げ規模のさらなる拡大を目指す。
 22年3月に自社EC サイト「ユナイテッドアローズ オンライン」をリニューアルし、OMO施策を進める土台を構築した。サイトの利便性改善に向けたシステム改修を継続し、在庫配分の適正化や実店舗在庫の引き当て販売などの課題解決を進めている。
 自社ECサイトの売上高は103億円となり、21年3月期から65.7%増となっている。サイトを刷新した22年3月から、自社ECサイトでスタッフによるコーデ画像や動画、商品紹介コメントなどの配信を強化してきた。自社ECサイトの売上高の約28%がスタッフコーデ経由だという。


■3年で売上300億増へ

 中期経営計画では、連結売上高を23年3月期の1301億3500万円から、最終年度の26年3月期までに1600億~1700億円への拡大を目指す。売り上げ拡大の核となるのが、OMO戦略だという。
 自社ECサイトやCRM施策に充当するOMO関連に10~15億円、システムや物流などに充当するインフラに60億~70億円を投資する計画だ。
 実店舗とECサイトの在庫連動や、スタッフによるコーデ投稿、オンライン接客などをさらに進化させる。さらに、ハウスカードプログラムの刷新や、自社ECアプリのリニューアルを行い、アプリを軸に顧客接点を拡大する。
 D2Cブランドとしてスタートした「CITEN(シテン)」の実店舗展開を23年3月期から開始している。中期経営計画でも「CITEN」を中心に65~75店舗の新規開設を計画している。
 セール販売の抑制やオリジナル企画商品の売り上げ強化を図り、ECにおける売上総利益率の改善も進める。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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