国民生活センター／健康茶にステロイド含有／モール出店者に指導要望（2023年4月20日号）

　花粉症を抑える効果を示した健康茶にステロイドが含有された商品があったとして、国民生活センターは４月１２日に注意喚起を行った。
　同商品に関する情報は２３年１月、国センの「医師からの事故情報受付窓口」に寄せられた。
　同商品とみられる健康茶を飲んでいた人が通院している医療機関での血液検査で副腎皮質ホルモンなど数値の低下が判明。飲用を止めたところ数値が回復した。健康茶に抗炎症・抗アレルギー作用のあるステロイド成分が混入している可能性があるとして調査を開始した。
　国センは、寄せられた情報と同じ銘柄の商品である「ジャムー・ティー・ブラック」を、「香塾（コウジュク）楽天市場店」で購入。調査の結果、医薬品成分のステロイドが含まれていた。商品パッケージには日本語の原材料表示は見られなかった。ステロイドが、どの工程で含有されたのか、意図的に含有したのかなどの経緯は不明としている。
　「香塾　楽天市場店」を運営する事業者には販売中止を要請。また、商品を購入者したユーザーに、医療機関の受診を勧める周知を要請した。４月１８日時点で「香塾　楽天市場店」は「店舗の改装中」と表示し、サイトを休止している。
　国センは、厚生労働省に対し、医薬品医療機器等法上問題に触れると考え、事業者への指導などを要請している。消費者庁には、食品表示法上の問題から指導を要請した。