シーボン/オンラインブランドをサロンへ/若年層に認知拡大、リアル接点も(2023年3月9日号)

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サロン販売用へと切り替えた「PAL(パル)」

サロン販売用へと切り替えた「PAL(パル)」

 化粧品のサロン販売を手掛けるシーボンはこのほど、オンライン展開用の化粧品ブランドとして開発した「PAL(パル)」を、サロン販売用へと切り替えた。「PAL」は、インフルエンサーなどを活用し、若年層へのシーボンの認知度を高めるために開発した商品だ。同商品のマーケティングに当たっては、ポップアップストアの展開などを実施。サロンとは異なる、新規顧客との接点を創出できたとしている。
 「PAL」は、22年7月に発売した。シーボンのサロンで販売する高価格帯の化粧品ラインとは異なり、化粧水やクレンジングなどを、一品当たり3000~5000円で購入できるブランドとなっている。
 22年秋には、アイドルグループの「乃木坂46」の元メンバーでタレントの深川麻衣や、20~30代に人気のある多数のインフルエンサーをマーケティングに起用。インスタグラムを中心としたSNSで、「PAL」ブランドのPRを行った。
 シーボンでは、20~30代の女性において、同社の認知度が年々下がっていることを課題としている。「PAL」を、「低価格帯でシンプルなイメージだが、エステサロンのメーカーが開発した高品質な化粧品」として展開することにより、将来的にシーボンのサロンに興味を持ってもらえる層を育てたいと考えたという。インフルエンサーを活用して若年層の認知度を高めたことも、新しい取り組みだったという。
 22年12月には、「PAL」ブランドとしてポップアップストアも出店。SNSでブランドを知った顧客が商品を体験できるコーナーも設けたとしている。
 シーボンではこのほど、「PAL」ブランドでシーボンの認知度が一定程度拡大したと判断。インフルエンサーを使ったオンライン展開や、サロン以外のリアルでの接点の展開のノウハウを得ることができたことから、「PAL」をサロンで販売する商品へと切り替えることにしたという。
 今後、別のブランドで新たなオンライン展開を実施するかなどは、検討中だとしている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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