世田谷自然食品/アマゾンに出店/転売による安全性の懸念で(2023年2月16日号)

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アマゾンに出店した世田谷自然食品のページ

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 健康食品などの通販事業を手掛ける世田谷自然食品(本社東京都、河西英治社長)は2月8日、Amazоn(アマゾン)に出店した。主力商品である健康食品や化粧品を販売する。アマゾンにおいて自社取扱商品の転売が見られることから、公式ショップを開設して顧客への安全性を担保するのが狙い。
 転売されている商品と自社で人気が高い商品の販売を始めた。具体的には、フリーズドライのみそ汁、乳酸菌入りの青汁、グルコサミン&コンドロイチン、化粧品などだ。
 世田谷自然食品は卸販売を行っていない。しかし、ショッピングモール系サイトやフリマ系アプリなどでは、販売元が世田谷自然食品ではない商品が出品されている。
 それらの商品はすべて、一度消費者の手に渡ったいわゆる「転売品」。だが、そのような商品もアマゾンでは新品として出品できるため、世田谷自然食品が公式に販売していると勘違いしてしまう顧客が一定数存在する。実際に、世田谷自然食品以外で購入した顧客からの問い合わせも寄せられている。
 世田谷自然食品が取り扱う商品は食品・サプリメント・化粧品と、いずれも安全性が損なわれれば重大な健康被害が予想される。商品を購入したいと思った顧客に、一度第三者の手に渡った管理状態の不透明な物が届くことを防ぐためにも、Amazonへの公式出店が必要だと判断した。
 ネオマーケティングの調査によると、「メーカー・ブランド直販サイト」を利用したことがある人は約40.0%にとどまっている。しかし、アマゾンを含む「ショッピングモール系サイト」は94.4%と多くの人が利用している。
 ショッピングモールが安心して買い物ができる場所と捉えるネット通販ユーザーが少なくないのであれば、その気持ちに寄り添うことで、今後より多くの顧客と接点を持つことができることからアマゾンへの出店を決めた。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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