プレミアムウォーターホールディングス/保有顧客数は143万件に/営業利益は12%増の60億円(2022年6月2日・9日合併号)

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 水宅配最大手のプレミアムウォーターを傘下に持つプレミアムウォーターホールディングス(PWHD)の22年3月期の売上高は、前期比5.3%増の684億5200万円だった。営業利益は、同12.9%増の60億9700万円。自社物流比率が上昇したことで、営業利益が増加したという。保有顧客件数は、21年3月末時点から20万件増加し、143万件となった。
 保有顧客数が20万件増加したのは、商業施設や地域のスーパーマーケットなどでの催事販売と、テレマーケティング(テレアポ訪販)による営業が目標を達成したからだとしている。PWHDでは、催事販売とテレマーケティングそれぞれについて、前期比10%増の売り上げ目標を掲げていたという。
 PWHDでは、宅配水の物流について、自社物流による配送比率を40%まで高めたとしている。自社物流網は、首都圏や地方の都市部が中心。各地域の配送会社と直接契約し、水ボトルの配送を委託している。自社物流の比率を高めたことで、配送が効率化し、物流費の抑制につながったという。その結果、営業利益が高まる要因になったとしている。
 22年2月には、岐阜・北方で、国内8カ所目となる新たな採水工場が稼働を開始した。新工場は、月間250万本以上の生産能力を有しているという。新工場が稼働したことで、生産と物流がさらに効率化することが予想されるという。製造原価が抑えられることから、今後も利益率が高まっていくと、同社では予想している。
 PWHDでは、「宅配水の顧客の解約率」を重要な指標として捉えている。催事販売とテレマーケティングでは、テレマーケティングで獲得した顧客の解約率が高い傾向にあるという。ただ、経営上の判断には、影響を与えない程度の数値で推移しているとしている。

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