ヨドバシホールディングス/EC基盤強化を加速/アジャイル開発企業と資本提携(2022年6月2日・9日合併号)

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 家電量販店大手ヨドバシカメラの持ち株会社であるヨドバシホールディングス(ヨドバシHD、本社東京都、藤沢昭和社長)は5月31日、アジャイルソフトウエア開発のクリエーションライン(本社東京都)と資本業務提携を締結したと発表した。協業を通じ、ECサイトや実店舗での顧客体験向上に向けた新規サービス開発等を進めていく。
 クリエーションラインがヨドバシHDからの第三者割当増資による総額1億5000万円の出資を受け、資本業務提携に至った。
 提携に際し、(1)新規サービス開発(2)アプリケーション開発エグゼキューションセンターの共同運営(3)内製化支援およびソフトウエアエンジニア育成(4)クラウドおよびオープンソースソフトウエア(OSS)技術の導入推進─の4項目を取り組みの骨子に掲げた。
 ヨドバシHDの経営資産と、OSS分野などで幅広いノウハウと企業への導入実績を持つクリエーションラインの技術力を掛け合わせ、小売市場での新たなサービス開発を進めていく。
 両社は、ECサイト「ヨドバシ・ドット・コム」の機能強化などの面で20年から協業を行っている。増加するデータへの迅速な対応や拡張性の高いECサイトの構築を進めていく中、OSSを活用したクリエーションラインの取り組みが成果を上げており、関係性の強化に至った。
 資本業務提携を受けヨドバシカメラの藤沢和則社長は「新しいサービス開発を進める上での『最後の一コマ』が埋まった」とコメント。「『ヨドバシ・ドット・コム』はもちろんリアル店舗のサービスをより高めていくための新たなシステムの開発、最高の体験を提供していくためのサービス提供に、パートナーシップを活用していきたい」と展望を話す。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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