ツカモトコーポレーション 22年3月期/和装事業、31%減収に/和装事業を縮小、直販や海外事業強化へ(2022年5月19日号)

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百瀬二郎社長

百瀬二郎社長

 ツカモトコーポレーションの22年3月期におけるツカモト市田の和装事業は、展示会販売の開催数が増加に転じて回復基調にあるものの、消費マインドを取り戻すことができなかったことに加え、会計基準の変更もあり、売上高は前期比31.3%減の12億8300万円だった。
 営業損失は、事務所移転に伴う事務所経費が軽減したため、1億9200万円(前年同期は2億7700万円の営業損失)に縮小した。4月1日付で、直しなどの加工部門の子会社「しるくらんど」をツカモト市田に吸収合併し、和装事業の効率化を図った。
 健康・生活事業は、家電量販店やGMSの店頭が復調傾向になったものの、衛生関連需要が落ち着いたことや、新商品、新ブランドの認知にかかる宣伝広告費やECサイト運営費用が増加し、売上高は同2.9%減の38億2500万円、営業利益は500万円(前年同期4900万円の損失)だった。
 23年3月期を初年度とする3カ年の中期経営計画を発表した。「成長と変革に向けての新たな挑戦」をテーマに掲げ、既存事業の黒字化と新規事業の立ち上げに力を注ぐ。
 和装事業は、事業を縮小する方向で進める。一般消費者向けの展示会販売や着付け教室といった「消費者ダイレクト販売」に力を注ぐ。また、加工サービスの売り上げ拡大を狙う。
 健康・生活(エイム)事業は、機能性表示食品の通販「トモニスタート」の販売に注力し、ダイエットをテーマにした新商品の投入も進める。さらに、オリジナル家電ブランド「AiMY(エイミー)」の消費者認知を強化し、家電量販店への販路の再構築と拡大、通販・ECを中心とした直販事業、海外事業を拡大する。
 5月12日に開催した決算説明会で百瀬二郎社長は和装事業について「中計における売り上げ規模は前期比横ばいを予想している。不採算催事から撤退することで縮小する計画だ」と話した。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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