【クイックコマース】 需要拡大受け競争過熱/フードデリバリー下地に商圏拡大(2022年5月12日号)

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クイックコマース専用の配送拠点「ダークストア」

 食品や日用品を注文後短時間で届ける即配サービス「クイックコマース(Qコマース)」が、国内で広がりを見せている。コロナ禍以降、市場規模が大きく広がったフードデリバリーサービスの配送網を下地に、各社が独自のサービスを打ち出している。1月にZホールディングスがQコマースのサービスを本格開始するなど、その動きは今年に入ってさらに活発化。各サービスでの競争が激化していくことも予測される。注文から配送までの速さの面で圧倒的な強みを持つQコマースは、ECの新しい形として今後も需要が高まっていきそうだ。

■国民性にマッチ

 ECサイトやアプリでの注文後、近隣の配達スタッフが小売店舗や配送拠点で商品をピックアップし、自宅や指定の場所へと配送するのがQコマースの大まかな構造だ。配送までの時間は、サービスや地域によって異なるが、注文後15~30分程度が目安となる。
 配送業者や、遠隔地の倉庫での集荷や梱包を介さずに短時間で商品を届けられることが、既存のECと異なる最大の特徴であり強みだ。
 各サービスは、配送エリアごとにスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの小売店舗と提携を結び、オンライン窓口を通じて商品を販売する。加えて、店頭販売を行わない配送専門の店舗拠点「ダークストア」などを構え、提携店舗やメーカーをまたいだ多様な商品を取り扱う業態も多い。
 流通アナリストの渡辺広明氏は、「日本は全国にコンビニエンスストアがあり、せっかちな傾向もある。Qコマースは一般層にも受け入れられやすいのではないか。(ピックアップ先となる)小売店舗も住宅地に密集しているので、Qコマースの定着は期待できる」との見解を示す。
 Qコマースのサービスが近年活性化している背景には、コロナ禍以降に「Uber Eats(ウーバーイーツ)」などのフードデリバリーサービスが広がり、消費者に浸透したことがある。フードデリバリーサービスの利用体験や生活への定着が、他の商材の即配サービスの需要をも広げている格好だ。


■Qコマース元年に

 フードデリバリー各社は、既存のオンライン窓口や配送網を基盤に、契約店舗や商材を広げる形でQコマースのサービスを形成している。

(続きは、「日本流通産業新聞」」5月12日号で)

食品・日用品に加え、美容・衛生用品など多彩な商品を取り扱う

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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