【好調企業の戦略】 〈ヤクルト本社 訪販事業〉「ヤクルト1000」ヒットとYL増加で業績好調 (2022年2月3日号)

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「届けてネット」からの受注が好調

「届けてネット」からの受注が好調

 ヤクルト本社の訪販事業が好調だ。背景にあるのは、21年4月に全国展開した高付加価値の機能性表示食品「ヤクルト1000」のヒットと販売員「ヤクルトレディ(YL)」の増加が挙げられる。
 ウェブ受注サイト「ヤクルト届けてネット」からの受注の約半数は「ヤクルト1000」が占めるという。「ヤクルト400」の価格が1本80円なのに対し、「ヤクルト1000」は130円と50円高く、顧客に切り替えてもらうにはハードルが高いと考えていたという。
 しかし、SNSなどで機能性についての認知が広がったことや、消費者の健康志向が高まったことで受注が急増し、21年4月中旬に「届けてネット」での新規受注を停止せざるを得ないほどの人気となった。21年4―9月期(中間期)では「お客さまからの引き合いが多く、順調に本数を伸ばすことができた」(松井裕一郎宅配営業部長)と振り返る。顧客単価もヤクルト400からの切り替えが進んだことで顧客単価は約10%上昇したという。21年秋には「ヤクルト1000」の生産数量を増やしたため、現在では安定供給が可能になったとする。


■オンライン、情報誌発行を強化

 オンライン施策も強化している。YLを巻き込み、21年8月に全国展開を始めた「ヤクルト400W」などの販促として、21年12月から「ヤクルト七福神の教え ヤクルトベースキャンペーン」を開始。20年秋に開始したオウンドメディア「ヤクルトベース」への誘導を促すため、YLが顧客訪問した際に、QRコードを記載したキャンペーンチラシ=写真下=を配布している。

(続きは、「日本流通産業新聞」2月3日号で)

QRコードを記載したキャンペーンチラシ

QRコードを記載したキャンペーンチラシ

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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