【協和 堀内泰司代表取締役社長】 <23年1月期の売上高は約110億円> 『競争』ではなく『創造(クリエーション)』を大切に(2023年6月22日号)

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 「fracora(フラコラ)」ブランドで化粧品などの通販を展開する協和(本社東京都、堀内泰司社長)では、顧客一人一人の「美と健康」の課題に寄り添う「オンリー・フォー・ユーの御用達」をかなえる企業を目指しているという。23年1月期の通販・ECの売上高は約110億円となった。今年6月には、パナソニックと共同で、新たなアプリをリリースする予定だ。堀内泰司社長に話を聞いた。

 ─「生命科学」をキーワードに製品を展開しているということだが。
 当社が展開する「フラコラ」ブランドでは、美と健康につながる、「生命科学」という最先端の学問を活用した製品を開発している。
 今、「生命科学」という分野は、世界中で研究されている。新しい学問であり、これから指数関数的に伸びていくと思う。
 ゆくゆくは、世界から、「生命科学」の最新情報が当社に集まるような仕組みを作りたい。


■累計販売本数100万本

 ─数々のヒット商品を生み出してきた。現在の人気商品は。
 「フラコラ」で主力の「HITOKAN(ヒトカン)シリーズ」が、既存顧客を中心に爆発的な人気を集めている。
 「HITOKANシリーズ」は、幹細胞を守ることにこだわった、「ヒト幹細胞培養エキス」を配合した商品群だ。注目の美容成分「ヒト幹細胞培養エキス」を、人の肌に近い構造のナノカプセルに閉じ込めることで、角層までの浸透性や、鮮度(安定性)の高さを実現している。
 同シリーズの中でも、原液美容液「ヒト幹細胞培養エキス原液LP」は、当社の主力商品の一つに成長している。
 同原液美容液シリーズは発売から3年で、累計販売本数が100万本を超えた。
 ─EC事業について聞きたい。
 「ヒト幹細胞培養エキス原液LP」は、通販サイトで販売を行っている。サイトへの新規訪問者は、広告や、当社が運営する二つのオウンドメディアから流入することが多い。雑誌に取り上げられたことがきっかけとなり、サイトに流入するケースも少なくない。
 同シリーズの販売を開始した頃は、「ヒト幹」コスメなどのワードの知名度は、まだそれほど高くなかった。SNSやライブ配信、広告などを通して、視聴者と深いコミュニケーションを積極的に取りながら、こうした最新のワードや成分についての情報発信を行ってきた。
 ─サブスクについても聞きたい。
 22年から、サブスク「エイジングケア3・0サービス」を始動した。最先端の生命科学の技術に基づく、豊富なエイジングケアアイテムの中から、最適な製品を自由に選ぶことができるサービスだ。
 同サブスクの会員に向けて、定期的に開催する「カウンセリングLIVE(ライブ)」では、悩みや肌状態に合わせたアドバイスやアイテム選びのサポートも行う。最新のAI技術を活用し、パーソナライズされた美容情報も届けている。
 お客さまはそれぞれの悩みや、なりたい姿に合わせて自由に商品を組み合わせて購入できる。そのため、人気商品の「フラコラ ヒト幹細胞培養エキス原液 LP」の愛用者へのクロスセルの促進や、新規獲得の活発化にもつながっている。


■スマホで肌の自己管理

 ─肌診断アプリをリリースすると聞くが。
 肌の自己管理がスマートフォンでできるアプリ「fracora美肌スキャン」をリリースする。

(続きは、「日本ネット経済新聞」6月22日号で)

<プロフィール>
堀内泰司氏
 45年生まれ、長野県出身。一橋大学経済学部卒業後、68年に住友化学工業入社。77年に協和入社、97年に代表取締役社長に就任。04年、協和の通販事業「fracora」を本格始動。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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