【Cake.jp 高橋優貴社長】 〈会員数150万人を突破〉「ヘビー」「ライト」両方の顧客獲得に成功(2023年4月13日号)

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 ケーキのECモールを運営するCake.jp(ケーキジェーピー、本社東京都、高橋優貴社長)は今年1月、会員数が150万人を突破した。具体的な売上高や伸び率は非公開だというが、22年12月期のEC売上高も前期を超えて成長しているという。高橋社長は「多様な版権とのコラボレーション(コラボ)が新規顧客獲得に寄与した」と語る。高橋社長に成長要因の詳細や、今年のバレンタイン商戦の振り返り、今後の事業戦略などを聞いた。

 ─昨年1月の時点で会員数は100万人だったと記憶している。1年間で50万人もの会員を獲得できた要因は。
 本当にスイーツが好きな「ヘビーユーザー」と、甘いものは好きだけどそこまで日常的にスイーツを食べているわけではない「ライトユーザー」の両者を獲得できたからだ。
 本当にスイーツが好きな人には、ミシュラン獲得店舗のケーキや格式の高い店舗のスイーツを用意している。一方、ご褒美品として、たまにスイーツを食べる人には、アニメのIP(知的財産、著作権)やアーティストなどとコラボした商品を取りそろえている。
 スイーツを日常的に食べている人よりも、たまにしか食べない人の方が圧倒的に数は多い。
 「ライトユーザー」に対しては、いかに日ごろからスイーツを食べてもらえるかが重要だと考え、ケーキとエンターテインメント性を掛け合わせたコラボ商品の開発に注力した。その結果、多くの顧客を獲得することができた。
 ─反応が良かったコラボ商品は。
 Vtuber(3DCGのキャラクターを「バーチャルアイドル」として登場させて動画の投稿や配信を行う投稿者のこと)アイドルグループ「ホロライブ」とのコラボ商品は好評だった。「ホロライブ」のファンが、こぞって購入してくれた。
 個人的な観測だが、ホロライブは70人以上のメンバーがおり、それぞれにメンバーカラーが存在する。どのメンバーも漏れることなく、全てのメンバーに対応したスイーツ商品を作り、きちんとメンバーカラーを反映した商品を開発したため、ファンが「ここまできちんとやってくれるのか」と思って購入してくれているのだと考えている。
 ─今年のバレンタイン商戦は、例年と大きく異なっていたとみている。貴社の状況はどうだったか。
 今年のトレンドは、百貨店の催事などオフラインへの戻りがあったこと、義理チョコを購入する人が減っていること、その代わりに高級チョコを自分用に購入する人が増えていることが上げられる。当社もそのトレンドの影響を受けており、特に高級チョコの反応は良かった。
 バレンタイン商戦として、複数の海外ブランドのチョコを一つの商品に詰め合わせた「CHOCOLATE BEST SELECTION(チョコレート・ベスト・セレクション)」を発売した。一般的なスイーツ洋菓子店は、自社ブランドの中で味の異なるチョコを詰め合わせて販売することはできる。
 だが当社は、

(続きは、「日本ネット経済新聞」4月13日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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