【河淳 KEYUCA事業部 事業部長 渡邉陽平氏 リーダー 藤田大介氏】 <全体売上高は前期比17%増> 十人十色のニーズに対応し成長目指す(2023年3月30日号)

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 河淳(本社東京都、河崎淳三郎社長)が運営するライフスタイルショップ「KEYUCA(ケユカ)」のEC事業が着実に成長を続けている。コロナ禍を契機に、EC事業の本格的なてこ入れを行い、今後もさらなる成長を狙う。河淳の強みは商品の製造力と開発力にある。これからは十人十色のニーズに対応した商品提供で、ケユカのブランド強化を図る。ケユカ事業部を指揮する渡邉陽平事業部長と、EC担当の藤田大介氏に話を聞いた。

 ─22年12月期の業績は。
 渡邉 店舗とECを合わせたケユカ事業全体の売上高は、前期比17%増となりました。新店舗の出店に加えて、既存店の売り上げも伸びました。既存店だけで見ると、売り上げは前期比3%増です。コロナ特需が落ち着いた中でも、順調に成果を出しています。
 ケユカ事業のEC売り上げは約10%増となりました。21年と比較すると伸び率は下がっていますが、ケユカのECは、テコ入れ中のため、成長過程にあるとみています。
 ─店舗とECでは何か違いはあるか。
 渡邉 店舗とECでは、売れるものが違います。当初は、同じになると思っていましたが、店舗に強いもの、ECに強いアイテムがあることが分かっています。
 店舗では、テーブル用品や食器関連が売れています。一方、ECは、収納やインテリア、ゴミ箱などが好調で、自社ECのみならず、ECモールでも伸びています。
 最近、ケユカで商品を購入したユーザーが自発的にアイテムをSNSで紹介してくれる機会も増えています。こうした動きがあると、店舗やECですぐに反応が表れます。当社のアイテムは、「ちょうどいいものを作る」というコンセプトが根底にあるため、こうした思いがユーザーにも受け入れてもらえている一つの証拠だと思っています。
 ─昨今のECの施策や動向は。
 藤田 サイトの作り込みを常時、行っています。特に、動画制作に注力しています。制作のポイントは、ブランディングを意識するようなきれいな動画ではなく、実際、手に取ってみてユーザーが知りたい点をまとめる形で作っています。
 少し前に発売したコンパクトティッシュケースの動画では、ユーザーが疑似体験しているような内容に仕上げました。SNSでも反応が良く、販売も好調に伸びています。
 動画以外のEC全体の作りとしては、商品の思いという部分も盛り込んで制作しています。店頭では、どういう思いで商品が作られているか、という裏側を見せることが難しいからです。
 店頭では伝えられないモノやコトを伝えることで、ケユカのブランド価値を上げています。

(続きは、「日本ネット経済新聞」3月30日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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