【I-ne 執行役員 ダイレクトマーケティング本部本部長 伊藤翔哉氏】 <新ブランド「YOLU」は848.2%成長>D2Cのヒットブランド量産へ(2023年3月9日号)

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 自社開発した美容品・日用品などの、卸やEC展開を行う、I―ne(アイエヌイー)は、22年12月期の連結売上高が、前期比27・2%増となった。「BOTANIST(ボタニスト)」「SALONIA(サロニア)」といった主力ブランドが引き続き好調だった。加えて、22年12月期には、前期比848・2%増のナイトケアブランド「YOLU(ヨル)」など、ヒットブランドが次々と生まれた。成長の要因について、伊藤翔哉執行役員ダイレクトマーケティング本部本部長に話を聞いた。
[本文]
 ─御社の業績について聞きたい。
 22年12月期の連結売上高は、前期比27.2%増の352億6900万円となった。オフライン・オンラインともに成長を続けている。ECの売り上げは、その内約3割だ。


■1億5000万本販売、始まりはEC

 ─主力ブランドのヘアケアブランド「ボタニスト」の販売戦略についても聞きたい。
 主力ブランドのヘアケアブランド「ボタニスト」は、15年に発売した。これまでの累計販売数は1億5000万個以上となっている。(1)独自性の高いデザイン(2)デジタルプロモーションへの振り切り(3)口コミ─といった要素が絶妙にマッチし、ヒットにつながった。
 現在「ボタニスト」は、ドラッグストアなどオフラインの販路が主流だが、スタートはECだった。
 「ボタニスト」を開発した当時、価格帯が1400円前後の中価格帯のヘアケア商品は、ほとんどドラッグストアになかった。ドラッグストア市場では「売れる」とは思われていなかったとも言える。
 そこで、まずは実績を作ることにした。「楽天市場」など、ECモールで販売を行った。ECでは想定以上に商品が購入され、一時は欠品になったほどだった。高品質で成分にこだわった中価格帯の「ボタニスト」は、「ヘケアアに力を入れたいが、サロンの商品は高すぎる。一方で、ドラッグストアの安価なシャンプーでは物足りない」という消費者のニーズにマッチし、市場の開拓につながった。


■プライムデーで3.6倍の売り上げ

 ─次々とヒットブランドが誕生しているが。
 「サロニア」という美容家電ブランドも好調で、22年の通期売上高は、前期比19.0%増の92億8000万円だった。高価格帯の商品を展開したことが、実績拡大につながった。ECモールと家電ジャンルは相性が良い。昨年7月開催のアマゾンプライムデーでの売り上げは、前年開催時に比べて3.6倍に伸長した。11月開催のAmazonブラックフライデーは、前年の2.7倍の売れ行きだった。

(続きは、「日本ネット経済新聞」3月9日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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